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メーサリアンで日本語を勉強する、とは?

学校敷地内にある大きな池と校舎

2024年現在、メーホンソーン県内で日本語を学べる学校は2か所あります。一つは、メーホンソーン県の中心部に位置するクンユアン郡、そして私の派遣地であるメーサリアン郡です。これに加えて、以前はメーホンソーン郡の学校でも日本語を学べたそうですが、現在はコースがなくなってしまいました。私の派遣先であるボリパット学校は中学高校の一貫校で、近年その教育の質の高さから生徒が県内の各地から通って勉強しています。中には車やバイクで毎日1時間程度かけて通う生徒もいますが、更に遠い村から通う生徒は学内の寮に住みながら学業に励んでいます。

左:会話練習をする高校2年生、右:高校1年生のひらがな練習

中学1年生から高校3年生まで生徒約1600名が一つの学校で学んでいます。現在日本語を専攻しているのは高校1年39名、2年15名、3年12名の66名と、その他選択科目として勉強する中学2年生が14名います。日本語専攻の学生は1週間あたりで、1コマ50分の授業(文法と会話)を7コマ履修します。それに加えて、タイ語、数学、理科、地理、歴史等の共通科目も勉強しますが、専攻科目に比べると時間数は限られたものになります。中学2年生は選択授業として週に3コマだけ学んでいます。高校3年間で4冊の教科書を学び、卒業する頃には簡単な日本語の会話や読み書きができるレベルになります。

左:あいさつ等の言葉を覚える中学2年生、右:職員室で口頭テストを受ける高校3年生

日本語を履修している生徒に日本語学科を選んだ理由を尋ねてみると、「日本のアニメ、漫画やドラマが好きだから」という理由から、「将来日本で勉強したい」「日本語とタイ語の通訳になりたい」等、将来の夢や目標のために勉強している生徒など、それぞれの思いを胸に勉強しています。因みにボリパット学校の日本語専攻は外国語科の一学科で、日本語以外にも中国語と英語を専攻している生徒がいます。外国語科の他には理系科、数学科、普通科の4学科に分かれており、中でも理系科は人気があります。タイでは「理系の勉強ができると頭が良い」と言われているそうです。

日本語クラブで餃子を準備する様子

日本語専攻の他にも日本語に触れる機会として、クラブ活動が挙げられます。週に1回50分間のクラブ活動があり、学期ごとに生徒は自分の好きな活動を選べます。クラブ活動にはテクノロジー、英語、中国映画、工芸、日本語等があり、今年は20名弱の生徒が日本語クラブ(正式名称は「日本と日本語の関係」)で活動しています。このクラブでは比較的自由度の高い活動をしており、これまで琉球三線、弓道、餃子作り等の活動をしてきました。これからも生徒たちが楽しく日本語に触れる機会を増やし、日本の「やってみたい」「興味がある」を形にできるよう微力ながらメーサリアンで活動に励みたいと思います。

Writer
タイ メーホンソーン
外山 岩郎さん

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