こんにちは。タイのバンコクに派遣中の平瀬裕介です。
国際交流基金がタイの高校生向けに作成した日本語の教科書、『あきこと友だち』は広くタイの高校生に利用されています。この教科書には、日本からの留学生の「あきこ」が登場します。「あきこ」はタイの学校に通いながら、友達との交流や日常生活を通してタイの文化を学ぶのですが、この設定が、教科書の学習内容や物語に生かされています。
私の派遣先校も『あきこと友だち』を使っていますが、これまで生徒たちにとって、日本からの留学生は「教科書の中だけの世界」でした。しかし、11月から、日本からの留学生が当校にやってきて、2月までの予定で高校2年生のクラスに入り一緒に学んでいます。
福岡県の高校から当校へやってきた「ゆうのすけ」君は、5月にタイに来て、前期は別の高校に通っていました。学校が期末休みだった10月には、「出家」してお寺で修行していたというなかなかの「ツワモノ」です。
出家中のゆうのすけくん
タイ語は留学開始の少し前から勉強したとのことですが、ホームステイをしており、タイ語なしでは生活できない環境にあることもありかなり上達しており、クラスメイトともタイ語で十分なコミュニケーションが取れているようです。
ゆうのすけくんとホスト・マザー
生徒の間でもとても人気があり、校内で見かけるときはいつも友達に囲まれて楽しそうに話しています。
ゆうのすけくんとクラスメイト
週に数時間、私のいる職員室でタイ語のプライベートレッスンを受けていますが、この時はレッスン担当の先生以外の職員室にいる先生方もみな興味津々で、何かとレッスンにちょっかいを出しては楽しそうにしています。ゆうのすけくんには、今回の留学での貴重な経験を役立て、20歳になったら今度は是非とも「日本語パートナーズ」としてタイをまた訪れ、さらにその後も日本とタイの交流に貢献してもらいたいと願っています。