日本語パートナーズ短期派遣事業は、派遣先ごとに異なるニーズに対応するため、地域・対象者等を限定したうえで募集を行なっております。
今回のベトナム短期(2024年度)では、福岡県内の国際交流協会等の団体で外国人を対象とした活動に携わっている5名と日本語パートナーズ長期経験者1名の計6名1グループを派遣し、ハノイ市内の中等教育機関等(計5機関)で、日本語を学ぶ生徒等との交流を深めました。
日本語パートナーズベトナム短期(2024年度)
仲富代、林伊吹、前森史織、松下真和、向井順子、山岡弥麗
シン チャオ!(ベトナム語で「こんにちは」)
私たちはベトナム短期(2024年度)の日本語パートナーズ(NP)です。2024年12月14日~21日までの8日間、ハノイで活動しました。中学校2校、高校2校では、主に日本文化を紹介しました。また、技能実習生の送り出し機関の訪問や、現地の大学生とハノイの街歩き等の交流もしました。
2024年10月に行なわれた派遣前研修で、福岡県の紹介、書道、浴衣等の着付けをNP2人ずつで担当することになり、各々が授業をイメージしながら準備をしました。
福岡県の紹介では、学生が興味を持ちそうな内容をクイズ形式で、時折ベトナム(ハノイ)と比較しながら進めることにしました。研修中にある程度イメージを作り、本番までに色々調べてパワーポイント資料を作成しました。ハノイ到着後、直前のリハーサルで国際交流基金(JF)ベトナム日本文化交流センターのスタッフの皆さんにアドバイスをいただき、心に余裕をもって本番に臨むことができました。
中学生・高校生が、元気よく迎えてくれました
書道体験では、道具や日本での書道の場面等を説明したあと「今年の漢字」をNPが揮毫(きごう)するパフォーマンスを行ないました。その後、生徒それぞれが筆ペンを使った作品制作を行ないました。書道経験がある生徒は数人だったため、パフォーマンスを興味深く楽しんで見てくれていました。また、初めて見る筆ペンに興味津々で、書く漢字を選んだり、書き順を一生懸命調べたりする生徒の姿に、大変だった準備期間を思い出しながら、改めて来てよかったと胸がいっぱいになりました。
書道・「どんな文字にするかな」よく調べて練習していました
着付け体験では、浴衣・学生服・法被・忍者の衣装といった日本の服装を紹介し、生徒たちには好きな服を実際に着てもらいました。また、けん玉やお手玉といった玩具も体験してもらいました。中学生でも浴衣、着物、忍者、けん玉といった日本語を知っていたことに驚きました。浴衣の着付けは大変でしたが、どの衣装の生徒たちも喜んでくれ、とても盛り上がりました。文字通り「肌」で日本文化を感じてもらえる楽しい授業になりました。
浴衣等の着付け体験・かなり練習して臨みました
送り出し機関の訪問では、施設見学と技能実習生との交流を行ないました。施設見学時、送り出し機関での1日のスケジュールや学習の様子等を紹介いただきました。そして、「ひらがなカルタ」での交流は、大変白熱したゲームとなりました!
最終日の街歩きでは、ハノイの大学生数人とNPが「タンロン遺跡」「文廟」「国立歴史博物館」の3グループに分かれて散策しました。街歩きを通してお互いの言語を学んだり、ハノイの生活について教わったりと大変充実した時間を過ごすことができました。
大学生との街歩き
今回、初対面の6人がチームとして、福岡県の友好都市であるハノイで活動する機会をいただきました。
当初の不安も、10月の派遣前研修、さらに現地での中学校や高校での活動を重ねるにつれ、手応えに変わっていきました。これは、それぞれの持つ力だけでなく、チームとしての相乗効果、さらに現地JFスタッフや通訳、受け入れ先機関の方々のサポートと連携があったおかげです。ありがとうございました!