こんにちは。インドネシアのボゴールに派遣中の今野裕代です。本名の発音が難しいので、先生や生徒には「ヤスミン先生」と呼んでもらっています。
私の宿舎は派遣先校である2校の間に位置しているため、宿舎から1歩出ると「せんせい、ヤスミンせんせい」とたくさんの生徒に声をかけられ、くすぐったい様な嬉しさを日々感じています。
にぎやかな登校風景
学校や環境に慣れた頃に気付いたことがあります。両校ともにクラスによって教室の作りが大きく違うのです。あるクラスは、新しく明るくて生徒の人数も少ない教室。あるクラスは、電灯もなく生徒数も多いので蒸し風呂状態の教室。悪天候の時は暗く文字も見えないため自分のスマホで照らしてノートを取ることさえありました。
壁のない部屋は風がよく通ります
明るい教室で勉強中
日本の高校を紹介した時は、日本に行きたい、アニメが見たい、等の意見がたくさんありましたが、日本の高校の近代的で快適な環境を良いと言う生徒はいませんでした。インドネシアの生徒たちの環境と大きく違うことを紹介するのに、私の方が躊躇するほどでした。
猫も書道に興味があるかな?
ある時CP先生(現地の日本語の先生)に「先生、生徒たちはこの明るくて、涼しい教室が羨ましいと言いませんか?」と尋ねました。CP先生の答えは「えっ?どうしてですか?言いませんよ」というものでした。そういえば、書道の文化紹介の時、硯や文鎮は人数分ありませんでした。硯のない生徒はジュースのカップ等を使っていましたが、誰も「硯がいいなぁ」とは言いませんでした。友達の持ち物も、「それ可愛い」とは言っても「それいいな」とは言わないのです。
私は人を羨むことが当たり前の世界にいたことに気付かされたのです。なんて優しくて、素晴らしい文化なのでしょう。日本語パートナーズは日本を紹介すると共に、自分も成長できる素晴らしい事業だと感じました。残り3か月、私は日本の良い所をたくさん伝えていこうと思います。