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いたるところに「お犬様」

皆さま、こんにちは。インドネシア・バリに派遣されている笹森栄です。

バリには至る所に犬が、いや「お犬様」がいます。フリーレンジ犬(放し飼いや野放しで飼われている自由な犬)である「お犬様」は何千年も前からバリに暮らす土地に根付いた犬で「バリ犬(Bali street dog)」と呼ばれています。その多くは痩せ型で紐首輪をつけた中型犬で、攻撃的ではないけれど友好的でもなく、まさに我が道を行くタイプ。車道が自動車やバイク用なら歩道は人とお犬様の通り道。新参者の筆者は「お犬様」の邪魔をしないよう道端を通らねばなりません。噛まれぬよう、ちょっと緊張しながら当地の生態系に仲間入りしました。

路上でくつろぐ「お犬様」

着任当初、コス(滞在先の住居)で迎えてくれたのも「お犬様」。私の顔を覗き、匂いを嗅ぎ、居室を確認するとササッと門から出ていきました。安堵しドアの前にお気に入りの革靴を揃えて置いたところ、革靴は「お犬様」のおもちゃとしての役を果たしていました。

「お犬様」の噛むおもちゃとなった革靴

コスの古参である「お犬様」は日中に行なう近所の見回りが日課。夕方にはコスに帰り、居室のドアの前で眠ります。朝、ドアを開けると横になっていた「お犬様」は、ひょいと立ち上がり一瞬後ろ向きにこちらの顔を見てから退いてくれます。私が出かける際には車道まで見送り、帰宅時にはコスまでエスコートしてくれます。

コスの古参「お犬様」

バリの名物料理バビグリン(豚の丸焼き料理)のお店にも当然「お犬様」の姿あり。料理が運ばれてくると足元に座っておこぼれを待ちます。なるほど、コスの「お犬様」より毛並みがツヤツヤしているわけです。

食堂には必ず「お犬様」

派遣先の学校にも、もちろん「お犬様」。エアコンの効いた事務室で横になりくつろぐ風体はまるで管理職です。先生方は「お犬様」の邪魔にならぬよう避けて通ります。学務が多忙な時間帯になると事務室に「お犬様」の姿はありません。

学校事務室には管理職の「お犬様」

私は齢数年後に古希を迎えますが、これほど「犬」がいる所で生活したのは初めてです。バリ滞在も僅かとなりましたが「お犬様」とも良好な関係を続けたいと思っています。

Writer
インドネシア バリ
笹森 栄さん

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