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生きる力を鍛える筋トレ

みなさま オーム スワスティアストゥ(Om Swastyastu)(バリ語で「こんにちは」)。インドネシア・バリに派遣されている谷です。

実は、元日に宿泊したホテルで、トイレの水が流れませんでした。トラブルに直面したときに、みなさんはどのように対応しますか?

1. フロントに修理をお願いする
2. 復旧を待ち我慢する
3. 流さず溜めておく
4. あるものを使ってみる

まず状況把握です。災害ではなく設備の故障だそうです(災害等で排水管に破損の可能性がある場合は、無理に流さないほうがよいです)。シャワーと手洗いの水は出ます。いつ復旧するかは不明です。今すぐに解決する可能性は低く、あるものでなんとかできないかと思い、「4.あるものを使ってみる」を試します。部屋にあるものは、コップ、ペットボトル、ゴミ箱。コップやペットボトルの水では、水圧が足りません。そこでゴミ箱がバケツがわりになります。プラスチックの袋があれば、それを利用することもできます。今回は、幸い手洗いの水を使って、ゴミ箱に水を汲み無事流せました。

この経験から、もし停電や洪水が起きた場合、瞬時に状況を把握し情報を集めて、今あるリソースを活かし、自分自身でできることはないかと、考える力がつきます。不便な状況を嘆くだけで何もしないのか、それともどうしたら少しでも快適に過ごせるか?それを考えるだけで、次第に考える力もつき、生活も楽しくなります。また、自分だけで解決できない場合、近所の人や近くにいる知人に助けを求める等、他の方法を確保しておくことも重要だと気づきました。

NP(日本語パートナーズ)の文化紹介も、あるもので何ができるかを考えて、工夫しながら実施することで乗り切れます。例えば、書道をするとき、墨汁がないなら他に何か代わりになるものはないか、仲間のNPや先輩の例、またはCP先生(現地の日本語教師)に聞いて探すことでなんとか解決できます。

日本にいると、トラブルが発生しても、担当者がすぐに対応してくれます。それを当たり前に感じて、何もしないで待つ癖がついてしまっている自分にとって、インドネシアでの生活は、本当に生きる力を鍛える筋トレのようなものです。これから残りの派遣期間で、どのくらいの筋トレができるか楽しみです。そして日本に帰国してもそれを鍛え続けることを、忘れないようにしたいと思います。


ウブド王宮でのレゴンダンス(バリの伝統的な踊り)
でも、前に人がいてよく見えない


見方を変える例:夜空の星を眺めてみる


バリらしい彫刻を施した学校の手洗い場(よく見ないと気づかない)


バリらしい彫刻を施した学校の手洗い場(正面からみるとよくわかる)
Writer
インドネシア バリ
谷 公美子さん

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