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絣織りEndek(エンディック)の巾着袋に感謝を込めて

皆さま、こんにちは。インドネシア・バリに派遣されている笹森栄です。

どこにでも民族衣装や伝統的な織物等があると思います。バリにはEndek (エンディック)という絣織り(かすりおり)があります。バリ州の公務員や公共施設の職員らは曜日により着用する服が決められており、火曜日には Endek で仕立てた服を着用します。布小物作りが趣味の私にとってはEndekは輝く宝石の布、火曜日の学校はEndekが歩く見本市のようです。

Endekで仕立てた服を着用の先生方

Endekは草木花や動物を表現したものや、地理や歴史等の影響を受けたさまざまな色、柄があり幾何学模様が多いようです。その風合いは日本の重要無形文化財である久留米絣のほか、伊予絣、備後絣等、日本三大絣と言われる絣に似ていて、懐かしさと温かさを感じさせます。

Endekをモチーフに使ったクラブ活動のユニフォーム

Endekは制服のアクセントとしても用いられます。私も早速、Endekで服を仕立てることにしました。「あらっ、仕立てたの」と先生方に微笑んでいただいた日、スタッフの一員として認められた気がしました。

私は通いの仕立屋で袋に押し込まれた余り布を入手、休憩時間に布の仕分けをしていると「先生、何をしているの?」「私が捨てますから」等、親切なお手伝いの申し出あり。「もったいないから、これで小袋を作ります」と言うと皆さん苦笑い。私は帰宅後、巾着袋作りに夢中になりました。

Endekで作ったノートパソコンケース、携帯電話カバー等

そして巾着袋の他にノートパソコン用のカバンと携帯電話カバーを補強した作品等も作成。「先生、棄て布の仕分けですか?」と笑っていた職員も、このバッグを目にすると「あらっ素敵!」「おおっいいね」と、あたたかい賛辞をくれました。

余り布で作った巾着袋

派遣前にバリの伝統的な布で小物作りが出来たらいいなぁと思っていた私。有り難いことに布地も時間も得ることができ100余りの巾着袋を作りました。余り布ですから同柄、同サイズの巾着袋はなく全て手縫いの一点ものです。縫製技術の拙い作品ではありますが、帰国までの残りの期間、お世話になった方々に私の感謝の意を込めて届けたいと思います。

Writer
インドネシア バリ
笹森 栄さん

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