こんにちは!フィリピン・レガスピ市に派遣されていた岡本英里です!
先日、約半年の派遣期間を終え、日本に帰国しました。
派遣されていた半年間で、多くのことを経験し、学び、感じました。その中でも、最も印象的だったのは、初めて自分が「マイノリティ」として生活したことです。日本で生活していると自分が日本人であると強く意識することはありません。しかし、フィリピンでは私は「外国人」として、日本人のアイデンティティを持ちながら過ごしたことでその難しさを感じ、その意味を深く考えさせられました。
容姿、肌の色、母国語のちがいだけではなく、価値観やものの考え方、自分が信じてきた正しさや信念そのものにまで、壁を感じることもありました。例えば時間を守ること。これもまたフィリピンでは、当たり前なことではなく、「フィリピノタイム」と呼ばれる、時間にかなり柔軟に対応するフィリピン人の価値観に悩むこともありました。
生きてきてこれほどの孤独感や疎外感を感じた経験は初めてでした。悲しくなったり心が折れそうになる日もありましたが、そのときに私を救ってくれたのはフィリピン人の「家族を大切にする文化」でした。ここでいう「家族」とは血縁関係によるものではなく、「仲間」といったニュアンスです。
約半年前に、遠い日本から来た私をたくさんの愛を持って温かく迎え入れてくれた派遣先校の先生方。私を家族の一員のように扱い、居場所と安心感を与えてくれました。そのおかげで、不安や孤独を乗り越えられ、居場所の大切さを感じました。彼らのホスピタリティには感謝してもしきれません。
自分がマイノリティになる環境で過ごせた半年間は本当に貴重でした。今後、自分が再び同じ体験をするかはわかりませんが、身近な場所にも、私が感じたことを、感じながら日本で生活している外国人が多くいるのではないかと思います。これからは、そういった人たちのことを思い、今度は私自身が彼らに居場所を与えられるような存在になりたいです。