Selamat pagi!(マレー語でおはようございます)マレーシア・サラワク州に派遣されている、山本由梨子です。
派遣されて、一か月が過ぎました。今回は、私の住む街について紹介します。
サラワク州は、ボルネオ島にあり、マレーシアで一番大きな州です。「タツノオトシゴ」は、私の住む街、ミリ市の象徴です。タツノオトシゴの独特な形や、優雅な動きが、多様な民族や文化が調和していることを表しているから、だと言われています。
ミリ市ではタツノオトシゴの像をたくさん見ることができます
自分の住む地の文化をもっと知りたいと思い、ボルネオ文化博物館やサラワク文化村に行ってみました。文化村では、伝統舞踊を見ることができました。華やかな衣装に身を包んだ踊り子たちの動きは時に力強く、時にしなやかで感動しました。そして、サラワク州の弦楽器、サペの音に癒されました。
イバン族の民族舞踊
さまざまな民族の住居も展示されていました。「Rumah panjang(「長い家」という意味)」に住んでいるのは、イバン族。横長の家には、何世帯もの家族が暮らしているそうです。高い階段を上ってやっと辿り着いた家は、ウル族。円形状の家はビダユ族。中央には、頭蓋骨が吊り下げられていました。そこにいたビダユ系の女性に話しかけられました。彼女は踊り子として、以前は世界中で民族舞踊を披露していたのだそうです。「今の若い世代は、あまり文化を知らないから、私のような経験者が語り継いでいかないといけないのよ」と話していました。
サラワク州の弦楽器、サペの演奏
彼女の話によると、昔は、言葉や文化の違いから意思疎通できず、民族間での争いもあったそうです。しかし、子どもたちが学校に通うようになり、共通言語を学ぶことでお互いを理解し、争いはなくなっていったそうです。改めて、教育の重要性を感じました。
イバン族の家の中の様子。儀式を執り行う場所
博物館や文化村に行った後に学校へ行くと、先生や生徒たちが話している内容や単語の意味がわかるようになりました。言語と同じくらい、その地域の背景や歴史を知っておくことは大切なのだと思いました。