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寒がりの神様を暖める?~台東の伝統文化と風景~

こんにちは!台湾の台東県台東市に派遣中の大城憲一です。

台東市の国立台東高校に派遣されてから早7か月が過ぎました。台湾の方でも遠いと感じる台東。みなさんはどんな印象をお持ちですか。今回は私が触れた台東の伝統的な祭りを中心に紹介します。

私が台東に来て衝撃を受けたのは、旧暦の1月15日、元宵節(ユエンシャオジエ・日本でいうところの小正月にあたる)に行われる「寒單爺」(ハン ダン イエ)という神様の祭りでした。寒單爺はお金を管理する役人だったことから財福をもたらす神として崇められています。寒さが苦手と言われる寒單爺を暖めようと爆竹を投げつけるのですが、その光景があまりにも強烈。その過酷さゆえに寒單爺を務めあげた男にはご利益があるとされ、人生の転機にある人等が志願するそうです。遠巻きに見物していた私でさえ熱風と爆竹の音に身を縮める中、爆竹の的になる寒單爺の過酷さたるやいかに。覚悟をもって寒單爺に「なった」男たちを火花と煙が包むさまはまさに神秘的で迫力満点です。現代の価値観で簡素化されたり自粛されたりしがちな伝統文化。こと台東においてはどこ吹く風といったところでしょうか。ただ地元出身の友人によると、これでも以前に比べてだいぶ抑え気味になったとのこと。

火花と煙に包まれる「寒單爺」

台東県北部の池上は米どころとしても知られ、台湾全土で見かける駅弁「池上便當(チーシャンビエンタン)」発祥の地です。遠景に山々を望みながら広大な田園を自転車で駆け抜けるのはとても気持ちいいです。通称「金城武の樹」と呼ばれる木は絶好の撮影スポットになっていました。地名の由来でもある大坡池(ダー ポー チー)という池の周囲にはオブジェが配置され、うってつけのサイクリングコースになっています。台東はそのほかにも毎年7月から8月にかけて開催される鹿野の「台湾国際バルーンフェスティバル」でも有名です。台北から台東へは在来線で最短3時間55分、車窓に広がる大自然を満喫している間に到着します。少し旅行期間にゆとりを持って訪れてみては?

「金城武の樹」と呼ばれる木

地名由来の池「大坡池」

ヒキガエルを自然に還すブヌン族の少年
Writer
台湾 台東
大城 憲一さん

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