皆さんこんにちは。ベトナム中部・フエで活動中の小松正和です。
私は日本で料理の雑誌や本を作る仕事をしていたので、国内外問わず、その土地ならではの料理に大変興味があります。外食文化が発達しているベトナムでは、おいしい料理がいつでもリーズナブルに食べられますが、「ベトナム人は家でどんなものを食べているんだろう?」と気になり、知り合いにお願いして家庭料理を教わってきました!
今回料理を教えてくれたのは、日本語が堪能でいつもイベント等の通訳でお世話になっているヒエンさん。2人の男の子のお母さんです。食べ盛りのお子さんがいる家庭ですから、夜ごはんの品数も豊富。とはいえ、作り慣れているメニューとあって、ヒエンさんは手際よく調理を進めます。私も少しお手伝いしつつ、仕事モード(?)で材料や作り方を聞き書きしました。
調理中のヒエンさん。ベトナムの家は壁の色がかわいい
印象に残ったのは、意外に魚醤(ヌクマム)を使わない、もしくは使っても少量だということ。塩味をベースにうまみ調味料を加えたり、他の発酵調味料を使ったり。ヌクマムは味付けというより、味のまとめ役なのかもしれません。揚げ春巻き等、たれにはよく登場します。また、ほぼ全ての料理に香味野菜としてエシャロット(玉ねぎの一種)を使っているのも印象的でした。
左側の、皮が紫色のものがエシャロット。頻繁に使うので、大量に常備されていました
途中でヒエンさんの夫のタンさんも帰宅し、調理に加わります。揚げ春巻き、豚肉の辛い炒めもの、魚のスープ、空心菜炒め、そして炒飯。1時間ほどで、すべてのメニューが完成しました。待ちきれなかった様子の子どもたちと一緒に「いただきます!」
豚肉の炒めものはご飯に合うようしっかりした味でしたが、他はとてもやさしい味つけ。色々な野菜が入っているので彩りもよく、栄養バランスもばっちりです。ベトナムでは「五色」という考え方があり、おいしい料理は赤、青、黒、白、黄、この五色のバランスが取れているのだそう。私はトマトとパイナップルが入った魚のスープが特に気に入ったので、忘れないうちに家で作ってみたいと思います。ヒエンさんとご家族のみなさん、ありがとうございました!