こんにちは。タイ13期でバンコクの学校に派遣されている加藤千代香です。
派遣先校のM5(日本でいう高校2年生)の生徒と、書道の時に使用する落款(らっかん)を消しゴムで作りました。普段のこのクラスは、日本語の授業も一生懸命です。会話のテストも放課後に職員室に来ては受けて帰っていきます。漢字やカタカナが難しいと言いながらも頑張っている生徒たちです。
今回のハンコ作りは、ニックネームの漢字を考えるところから始めました。ニックネームの由来や、意味、音(おん)を詳しく生徒から聞き取り、漢字を調べました。生徒によっては自分で漢字を探してきており、先に日本語パートナーズに教えてくれることもありました。音(おん)によっては充てる漢字が少ないこともあり、濁点のない音にしたり、意味を拡大解釈したりしてお気に入りの漢字を探しました。
消しゴムに下絵をつけるときは、鉛筆で書いて裏返して写すことを現地の日本語の先生が動画で説明をしてくださいました。消しゴムが小さすぎて苦労する姿もありましたが、さらに小さくしてハンコを作った生徒もいました。できあがると満足そうな表情でした。生徒はそれぞれにカッターで文字を丁寧に彫り、自分で考えたイラストも懸命に彫っていました。20 名近くいる教室は皆が黙々と作業をするので、静かに時間が過ぎていきました。
そしてひとり、ふたりと完成。押してみたらとても味のあるハンコができあがり、大歓声が起こりました。
次回の書道で、このハンコを押したときの生徒の喜ぶ顔を想像すると、とてもうれしい気持ちになります。