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生徒と話した出家のこと、思い浮かんだ息子のこと

こんにちは、タイ・スパンブリーに派遣中の今津です。

仏教国として知られるタイでは、お坊さんが主人公の日本の人気アニメが放送されており、主題歌を日本語で口ずさめるタイ人は珍しくないようです。私の祖父、伯父、いとこは僧侶なので、仏教について生徒たちと話をしたいと思っておりました。シンプルな日本語であれば通じる生徒はいますし、スマートフォンを使えば難しいやり取りも可能です。そして何よりタイの生徒が明るくフレンドリーなので、なかなか通じなくても時間をかけて言葉を重ね、時にはスマートフォンを駆使して意思疎通を図っていく過程がまた楽しいです。

学食にて(写真の生徒はあの人気アニメを知っています)

タイ人男子の多くは出家します。出家は徳を積むためであり、親孝行でもあり、社会人の出家休暇はよくあるそうです。ランチの時等を利用し、多くの生徒たちに出家について聞いてきましたが、ほぼ全員が出家の理由として「親への感謝」を口にします。一方、お年頃のためか髪を剃るのが嫌だという男子が大多数です。お布施でいただく食事が食べられるか心配する生徒、行きたくないと正直な気持ちを教えてくれた生徒もいました。

寺の祭りへ(写真の生徒もあの人気アニメを知っています)

タイでは出家が当然とされており、出家しない人もいるそうですが、生徒たち曰く、その場合、まずは親と相談というステップが必要だそうです。出家は一大イベントなのです。私には二人の息子がいますが、もしも息子たちが私に出家の相談をしてきたら……。そもそも出家とは……。そんな事を考えられるのは、出家を意識し始める年齢の生徒たちと直接話ができたからです。

僧侶をお迎えした学校行事の様子

早朝には托鉢、校内には仏塔や仏像、僧侶が来校することもあります。「仏教」の授業もあり、ワイ(合掌)による挨拶も日常的です。いつも明るく元気で洒落た髪型をしていた生徒が、祖父の喪に服すために髪と眉を剃ってきた姿に驚かされたこともあります。でも、あの人気アニメの主題歌を口ずさめば、タイと日本は近しいのかなとも思います。文化の違いに驚きながらも、かけがえのない毎日を過ごしております。

Writer
タイ スパンブリー
今津 雄介さん

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