こんにちは。タイのマハーサーラカームに派遣されている田中恭子です。
NP(日本語パートナーズ)として、日本語の授業のサポート以外に行う日本の「文化紹介」というのは、私にとって大きな課題でした。はて、私に何ができるのだろう。着付けもできなければ、茶道も華道もほぼ未経験。日本料理……? 私は今まで日本らしいことをたいしてしてこなかったのです。派遣前研修では、若いNP仲間たちが茶道等を教えてくれました。あれあれ、私はシニアだというのに、今まで何をしてきたんだろう。落ち込みながら、タイ行きが決まってから急遽練習した水引と折り紙だけとりあえず持って派遣地へ向かいました。
けれど心配は無用でした。じゃんけん、あみだくじ等のちょっとした遊び、昔話、歳時記、いまどきの日本の流行、ごみの分別や災害への備え等、紹介できる「日本」は身近に山のようにあったのです。タイ全土に散った結束の固いNP仲間が、それぞれのアイデアを惜しみなく共有してくれます。文化紹介やその準備、資料づくりを通じて、私も日本を再発見しました。そして何より嬉しいのが、小さなことでも、生徒たちは目を輝かせ、全力で楽しんでくれることです。
折り紙で折った花を「日本の6月」の掲示の下に貼って、アジサイが咲きました
「ちぎり絵」では和紙とタイの手漉き紙、日本の新聞とチラシも用意
ほぼ経験のなかった茶道も紹介しました。いんちきと思わないでください。作法も覚えましたが、文化紹介で大切なことは、「体験してみること」と、その裏にある「日本人の心」を知ることだと考えています。たとえ「苦い!」と思っても、作法がややこしくて訳がわからなくても、それ自体が立派な「体験」です。「一期一会」についても伝えました。今ここでこの生徒たちとお茶を飲むことこそ一期一会だなあと、心の中で思いながら。
真剣にお茶を点てました
お米を食べ、仏教が根底にあるタイの人たちと日本人とは、通じるものが多くあると日々思います。遠い国の文化でも、少しでも理解し、面白がり、心や体のどこかに残ってくれたらいいなあと思いつつ、次の文化紹介の構想を練っています。ネタはあふれるほど出てきます。