こんにちは。タイのマハーサーラカームに派遣されている田中恭子です。
CP先生(現地の日本語の先生)に誘われてマラソン大会にエントリーしました。最短の5kmですが。この暑さの中マラソンなんて考えられないと思っていましたが、誘われたことは断らないのが信条なので。
大会まで2か月。朝のジョギングを始めました。学校へ行く時間から逆算すると暗いうちに家を出なくてはならず、水牛の糞を踏まないよう気を付けながら。早朝の風景は新鮮なものでした。暗闇でガイヤーンを焼いている屋台、もう開店準備を始めている果物屋さん、托鉢のお坊さんたち……。足には少し自信はありましたが、まずは倒れたりしないこと、日本で応援してくれている人たちにいい報告をしたいこと、生徒たちに日本人の底力を見せたいこと、そんな思いでがんばりました。直前になって、タイのマラソン大会は夜明け前にスタートすると知りました。まずは暑さの心配はクリア。
大会前日、一緒に参加する7人の先生方とおいしいものを食べながらチェンカーンへ。夜はノスタルジックな建物が並ぶ夜市通りでそれぞれに食べ物を調達し、川辺で分け合ってディナー。
さて、翌朝のマラソン、必死でがんばりました。その結果先頭集団でゴール。見たところ10位以内には入っていそうです。だけどご褒美も何もなく、順位さえ告げられず、1時間も後にゴールした仲間の皆さんも、気にも留めていない様子。あれ?
翌日から足が痛み始め、ひょこひょこ歩くようになりました。なかなか痛みが引かないので病院へ。靭帯を少し痛めたのだろうとのこと。CP先生は「私なんか一度も走りませんでしたからね。足は全然大丈夫です」と誇らしげです。教室でも私の奮闘+怪我を話し、タイムに触れると(たいしたものではありません)生徒たちはどよめきましたが、それは賞賛というよりは呆れているように聞こえました。
タイムよりも順位よりも、足を痛めたことだけが目立ってしまったマラソン大会でしたが、とりあえず自分をほめてあげましょう。こちらの人たちには、各地で行われる大会に参加するための小旅行も大きな目的なのだということもわかりました。
CP先生、また誘ってね。今度は全部走らないようにするから。