皆様、こんにちは。タイ・ランプーンに派遣されている植野 博之です。
私は8月に「私が住む町ランプーン」というタイトルで、ワット・プラ・タート・ハリプンチャイというお寺を中心に、ランプーンの紹介をさせていただきました。しかしその後、さまざまなお寺の行事を見たり参加したりする中で、当時はまだこの町の魅力を何も知らずに寄稿してしまったことを悔やむようになりました。そこで今回、改めてランプーンの魅力をお伝えしたく、再度同じタイトルで寄稿させていただきます。
7月カオパンサー(入安居)
僧侶が雨季の修行に入るこの時期、ランプーンではロウソク奉納行進が行われます。県内のほとんどの中学・高校が参加しており、私の派遣先校もワット・プラ・タート・ハリプンチャイまでの行進に加わりました。
9月上旬には、ランプーン独自の仏教行事「サラークヨーム」が開催されました。日本語で簡単に説明すると、「色とりどりの供物の木を奉納して功徳を積む行事」です。9月7日(日)にはサラークヨームの行進が行われ、大小合わせて100本以上の供物の木が寺院に奉納されました。行進には約3,500人が参加したそうです。
サラークヨームが終わると、ワット・プラ・タート・ハリプンチャイでは「10万灯篭奉納」が始まり、境内には多くの灯篭が飾られます。参拝者は灯篭を購入し、願いごとや名前を書いて吊るします。灯篭の色は生まれた曜日によって決まっていて、私は火曜日生まれなのでピンク色の灯篭を選びました。願いごとを書いた後、仏塔の周囲を線香とろうそくを持って3周します。
今年のロイクラトン(タイ暦12月の満月)は11月5日(水)でした。タイ全土、特に中部やバンコクでは「クラトン」と呼ばれる灯篭を川や池に流し、水の神への感謝と罪の浄化を願います。それに対して、私がいるランプーン等北部では「イーペン祭り」と呼ばれ、コムローイという紙製の熱気球型ランタンを空に放ちます。
この日は夜7時から、ランプーン県内14の団体がワット・プラ・タート・ハリプンチャイへ向けて行進を行いました。私の派遣先校も参加していたため、幸運にも私も行進に加わることができました。当初は夜7時から9時までの予定でしたが、非常に混雑していて、終了したのは夜10時を過ぎていました。この日は、ランプーン旧市街が一年で最も人出の多い日だったのではないかと思います。賑やかな中にも厳かな雰囲気があり、先生方や生徒たちと一緒に行進に参加できたことは、本当に楽しく、貴重な経験となりました。
コムローイを空に飛ばすのはチェンマイ、アユタヤ、スコータイ等が有名ですが、観光客が多く非常に混雑すると聞きます。ランプーンはあまり知られていませんが、コムローイを飛ばすことができる穴場かもしれません。来年、私は日本語パートナーズとしての任期を終えますが、次回は観光客としてまた来たいと思っています。
最後に、8月の寄稿で書いた一文を改めてもう一度ご紹介させていただきます。
ランプーンにはチェンマイのような賑やかさはありませんが、そのぶん自然が多く、歴史の香りを感じながら静かでのんびりとした暮らしができる町です。人々の暮らしぶりも穏やかで、温かさが感じられます。歴史、文化、自然、そして人々の優しさに触れながら過ごすランプーンでの生活は、とても心地よいものです。















