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言語について思うこと

こんにちは。フィリピンのマニラ首都圏に派遣されています、酒井忠喜です。

フィリピンで生活するようになって、言語について考えることが増えました。

まずは、演劇に関して。先日ラサール大学の演劇公演を観る機会がありました。短い劇2本で構成されている公演です。1つ目はタイムトラベラー的SF作品、2つ目は過去と現代を交差させながら進行していく劇でした。印象に残ったのは、言語の扱われ方です。1つ目はタガログ語6割、英語4割で成り立っていたこと、そして2つ目はタガログ語2割、ビサヤ語(フィリピン中部・南部で使用されている言語)8割で成立していたこと。フィリピンの演劇においては、どの言語をどのような割合で使用するか、そこから、すでに演出が始まっているということに気づきました。

次に、映画についてです。私の観た洋画の言語は英語、字幕なしでした。フィリピンの一般国民にとって、洋画レベル程度の英語は理解できているということです。このことが、私にとっては、不思議なのです。私のフィリピン生活において、フィリピン人が英語を使うことを恥ずかしがり、ほかの人に任せようとする場面に出会うことがあります。この差が、腑に落ちないのです。誤解しないでください。フィリピン人を悪くいうつもりはありません。平均的な日本人に比べ、はるかに英語を使いこなせていることは、まぎれもない事実です。けれども、市井の人が見せる英語への態度と、字幕なし映画が当然のように上映されている事実との差が、不思議であるのです。英語の4技能のうち、リスニング力がスピーキング力より高いからなのか。この疑問の解決が、残りの派遣期間中で果たされるのか、言語についての探求を続けていきたいと思います。

追記:派遣先校で展示販売されている本をめくっていると、見慣れない言語が……生徒に質問してみると、英語とタガログ語の混成言語=タグリッシュだと言うでは、ありませんか。どれだけ、言語を使い分けながら暮らしているのでしょう。私の頭の中ははてなでいっぱいです。

公演がおこなわれた大学校舎
映画館の入り口
Writer
フィリピン マニラ首都圏
酒井 忠喜さん

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