こんにちは、西スマトラ州パダン市に派遣されているTakuです。
これは私の、断食のある一日の話です。
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「サフール!サフール!」
「サフーーーール!」
「サーーーフーーール!」
眠い目をこすりながら、断食の朝は、この掛け声から始まります。
午前4時頃、まだ真っ暗な街中にモスク(イスラム教の礼拝所)からスピーカー越しに大きな声でこの呼びかけが鳴り響きます。
サフール(Sahur)とは、夜明け前にとる最後の食事のこと。眠りを引き剥がすように鳴り渡るこの声は、目覚まし時計であり、断食に備えよという号令でもあります。
家族がまだ半分眠ったまま集まり、煮込み料理や揚げ物、温かいお茶を囲む。誰かがうとうとしたまま座り、誰かが小さな冗談を言ってそっと笑いが漏れる。外はまだ真っ暗で、街は静まり返っているのに、台所だけがほのかに明るい。こんな時間が世界中に存在しているのだと思うと、ふと不思議な気持ちになります。
食事が終わると、夜明けのお祈りが始まります。
街灯のほかに光のない世界で、信者たちがぞろぞろとモスクの中へと吸い込まれていきます。
人の波が消えると、街はふたたび息をひそめます。
学校がない日だったので、みんな一日中家でゆっくりしていました。
喉の渇きに耐えながら、うとうとしつつ時々、
「Aman(大丈夫)?」と聞きあいます。
この日は現地の日本語の先生が夕暮れ時に、散歩に連れて行ってくれました。
18時頃からイフタール(断食明けの食事)の準備をします。
「アッラーフ・アクバル(神は偉大なり)」
そして夕暮れのアザーン(礼拝への呼びかけの声)が街中に響き渡ります。
これが聞こえると、飲食が許されます。至るところで同時に、何百万人もの人が最初の一口を口にしている。この瞬間の一体感は、言葉では伝えにくい幸せを持っています。












