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日本語パートナーズ短期派遣-カンボジア短期(2024年度)グループ① 活動報告-

日本語パートナーズ短期派遣事業は、派遣先ごとに異なるニーズに対応するため、地域・対象者等を限定したうえで募集を行っています。

今回のカンボジア短期(2024年度)グループ①では、全国の国際交流協会等の団体で在住外国人を対象とした活動に携わっている4名と、日本語パートナーズ長期派遣経験者1名の5名1グループとして派遣し、プノンペン近郊の中等・高等教育機関等で、日本語を学ぶ生徒等との交流を深めました。

カンボジア短期(2024年度)グループ① 活動スケジュール

日本語パートナーズカンボジア短期(2024年度)グループ①
大隈聡子、辻愛子、藤本功男、松岡香央里、本村実枝子

チョムリアップ スオ!(クメール語で、こんにちは!)
私たちはカンボジア短期(2024年度)グループ①の日本語パートナーズ(以下、NP)です。2025年2月11日~2月18日までの8日間、首都プノンペンを中心に活動しました。私たちは国際交流協会等の職員と、NPカンボジア長期派遣経験者の明るく元気なグループです。


プノンペンの有名な仏教寺院「ワットプノン」(左)  プノンペン到着!元気な私たち(右)

派遣先での活動の様子・内容

私たちの派遣先は、大学2校、高校、技能実習生の送り出し機関、フリースクール(学校に通いながら、子どもたちがクメール語や算数、英語等を学習する場所)です。そして、派遣期間中に現地で開催されていた「カンボジア日本絆フェスティバル」でも活動を行いました。活動は、相手をリスペクトする気持ちと相互理解を大切にしたいと思い、「カンボジアのみんなも楽しい、私たちも楽しい!サバーイ!(クメール語で、楽しい!)」をテーマに、みんながアクティブに参加できる活動を考えました。各派遣先の日本語学習者の日本語レベルや年齢等を考慮し、グループのメンバーそれぞれの特技や経験を活かせるような文化紹介は何か話し合い、内容を決めていきました。

1校目の大学では、日本語コースで「たこ焼きづくり」をしました。「くるくる、ぺこぺこ、もぐもぐ」等の日本語の音をクイズにし、紹介しました。どの学生もたこ焼きを作るのは初めてでドキドキしている様子でしたが、まるで職人のように真剣なまなざしで、たこ焼きを「くるくる」していました。


学生、先生たちと「たこ焼きポーズ!」

漢字のうちわ作りと盆踊り体験は、高校と技能実習生の送り出し機関で行いました。クメール語と漢字の対訳表を事前に作成し、そこから名前の意味に関する漢字や好きな漢字を選び、うちわに書いてもらいました。そして、その作ったうちわを手に盆踊りを踊りました。生徒は恥ずかしがりながらも笑顔で一緒に踊ってくれました。踊った後は自然と拍手が起こり、私たちは心地よい一体感に包まれました。


嬉し恥ずかし盆踊り(左) 筆を使ったうちわ制作(右)

2校目の大学では、四季を大切にする日本文化の魅力を伝え、秋の童謡『もみじ』を合唱しました。また、現地での花材調達が課題でしたが、国際交流基金(以下、JF)の現地スタッフのご協力もあり、生け花や茶器、茶菓子の実物展示が叶いました。そしてカンボジアと日本の季節について、好きな理由等、学生一人一人の思いを話してもらいました。その際、NPで準備した日本語定型文のボードが役に立ち、懸命に日本語での発表にチャレンジする学生の姿に、胸が熱くなりました。最後は、輪唱『もみじ』に挑戦。難しいのでは…という心配をはねのけ、皆の声は美しく重なり教室に響きました。さまざまな可能性を感じる貴重な体験でした。


興味を持って生け花や茶器等の実物展示に集まる学生たち(左) 日本語で懸命に思いを発表する姿(右)

活動最終日は、フリースクールで活動を行いました。「はっけよい のこった のこった」と、響く行司の声。そして2人の力士(NPとJFの職員)による相撲の実演に輝く子どもたちの目。指相撲、腕相撲、手押し相撲、お尻相撲など色々な相撲を紹介すると、教室には、小さな横綱が次々と誕生しました。最後は、『さんぽ』の曲に合わせ、じゃんけん列車を楽しみました。じゃんけん列車のように、子どもたちと私たちの心も長く丸く1つに繋がったような気がしました。


行司による「相撲」の紹介(左) ひとつに繋がるじゃんけん列車(右)

カンボジアで印象に残ったこと

カンボジアで私たちが出会ったのは「あたたかく、やさしいカンボジアの方々」でした。日本語学習者の方はもちろん、トゥクトゥクの運転手さんや店員さんたちと接する機会があり、たくさんの人の笑顔ややさしさに触れることができました。言葉がうまく通じなくても笑顔で、「相手の目を見て伝えたいことは何なのか」を考え、そして「お互いのことを知りたい」と思うことの大切さを改めて感じました。短い期間でしたが、私たちはカンボジアのことが大好きになりました。

今後について

私たちがカンボジアで見たこと、感じたこと、知ったことをSNSや報告会等を通して、国内外に発信していきます。また、自分たちのそれぞれのフィールドからこの経験を周りの人に伝え、日本国内にもっと「カンボジアのファン」を増やすこと、カンボジアはもちろん世界中にもっと「日本のファン」を増やしていけるような活動を続けていきます。


お世話になったJFプノンペン連絡事務所のスタッフと
Writer
カンボジア
カンボジア短期グループ①さん

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