最新情報はこちら 最新情報はこちら

日本語パートナーズ短期派遣-カンボジア短期(2024年度)グループ② 活動報告-

日本語パートナーズ短期派遣事業は、派遣先ごとに異なるニーズに対応するため、地域・対象者等を限定したうえで募集を行っています。

今回のカンボジア短期(2024年度)グループ②では、全国の国際交流協会等の団体で在住外国人を対象とした活動に携わっている5名と、日本語パートナーズ長期派遣経験者1名の計6名1グループを派遣し、プノンペン近郊の中等・高等教育機関等で、日本語を学ぶ生徒等との交流を深めました。

カンボジア短期(2024年度)グループ② 活動スケジュール

日本語パートナーズカンボジア短期(2024年度)グループ②
板井恭子、粕谷真珠、高橋久美、永田さつき、松本由紀、遊亀美枝

皆さん、チョムリアップ スオ!(クメール語で、こんにちは!)
私たちはカンボジア短期(2024年度)グループ②の日本語パートナーズ(以下、NP)です。2025年3月2日~3月9日までの8日間、首都プノンペンのほか、南部のカンポット州も訪問し、計5つの教育機関で日本文化の紹介、現地の方々との交流を行いました。

派遣先での活動の様子・内容

私たちの派遣先は、大学2校、学童施設、カンポット州の高校、そして技能実習生の送り出し機関です。
1校目の大学では、食べ物・思い出・職業といったテーマで、やさしい日本語を使ったおしゃべりを学生と楽しんだ後、全員で『ひまわりの約束』を合唱しました。多くの学生が参加し、会話の中ではカンボジアのこともたくさん教えてもらいました。


それぞれのテーマで、やさしい日本語を使ったおしゃべり

2校目の大学では、浴衣の着付けと茶道体験を行いました。学生の皆さんには、現地で作られた和菓子とともに、自分で点てたお茶を飲んでもらいました。学生の保護者の方も見学に来られていて、日本文化への関心の高さを感じました。
学童施設では、フルーツバスケット等のゲームをしたり、エプロンシアター(エプロンを舞台に人形を出し入れしながら演じる劇)を披露したりしました。活動の中には数字や果物の名前等も盛り込むことで、日本語の練習もできるよう工夫しました。


現地で作られた和菓子とともに茶道を体験

カンポット州の高校と技能実習生の送り出し機関では、日本のお祭りの紹介と、縁日をイメージした活動を行いました。書道や昔遊び、金魚すくい等、カンボジアにいても日本のお祭りの雰囲気を感じてもらえるよう準備しました。
カンボジアではちょうど3~4月が夏にあたるそうです。グループの中には徳島県出身のNPもいたので、いくつかの派遣先では阿波踊りの紹介も行い、音楽にのせて実際に踊ることで日本の夏を体験してもらうことができました。


縁日をイメージした金魚すくい(左)と書道(右)

活動で工夫をしたこと、苦労したこと

どの派遣先でもたくさん話しかけることを意識しました。日本語が理解できる場合は日本語で、難しい場合は国際交流基金(以下、JF)の現地職員の通訳を介して、日本語の習得レベルに関係なく、皆さんと対話できるよう工夫しました。また事前準備を通して、各NPにいろいろな特技があることがわかりました。茶道、着付け、阿波踊り、書道、パソコン等、それぞれの特技を生かすことでより多くの日本文化を紹介することができたと思います。なお、活動毎に主担当・副担当を決め活動のシナリオを作成し、それらを使ってNP間で流れを共有できていたことで、不安なくスムーズに活動できたのもよかったです。


NPそれぞれの特技を生かした日本文化紹介

印象に残ったこと、気付きがあったこと

現地の方々と交流するなかで私たちもカンボジアについて多くのことを学びましたが、特に印象的だったのは、カンボジアの方々のすてきな笑顔です。また、学童施設での子どもたちとの交流も心に残っています。おしゃべりの中で恥ずかしそうにしながらもいろいろなことを教えてくれて、好奇心旺盛な一面もありました。高校生の中にはネイルアートをしていたり、おしゃれな生徒もいたりと、日本と同じだなぁと思うところもありました。


現地で出会った、素敵な笑顔の数々

この活動を今後どのように活かしていきたいか

現地の教育事情等を知り、カンボジアへの親近感と興味がより膨らむ一方で、まだ知らないことがたくさんあるなと痛感しました。特に現地の日本語教育や技能実習生の送り出し機関については初めて知ったことも多かったです。現地での活動は終わりましたが、これからも関心を持ち、「知る」ということを続けていきたいと思います。また私たちは現在、日本語教育や外国人相談等の分野で在住外国人支援に携わっています。カンボジアをはじめとした外国にルーツを持つ方々が安心して日本で生活を送るためには、日本人側の理解も必要不可欠です。今後は日本の方々に対しても、カンボジアにもっと興味を持ってもらえるような取組みがしたいと思います。

カンボジアの醍醐味、面白さ等

例えばお金に関しては、米ドルとカンボジアリエルの両方を使うため、カンボジアの方々は釣銭の換算等、数字に慣れているようでした。交通手段に関しては、トゥクトゥクという小型タクシーが小さな路地でも走っていてとても便利です。交通量が多く道を渡るのも大変そうかと思いきや、皆さんよく道を譲ってくれました。日本ではあまり見かけないプルメリアの花が咲き、市場には南国のフルーツがたくさん……と、カンボジアの醍醐味や面白さは数え切れません。また、クメール語が話せなくても、合掌をすることであいさつができます。合掌をするたびに、現地の方々と心が通じ合うような気がしました。


JFプノンペン連絡事務所のスタッフと
Writer
カンボジア
カンボジア短期グループ②さん

カンボジアの記事

よく読まれている記事

PAGE TOP