面接選考で求められる英語力は?
柳浦さん:面接選考で英語の質問がありました。私への英語の質問は「あなたの住んでいる町を英語で紹介してください」という内容でした。多分たくさん間違えたと思うのですが、一生懸命伝える努力をしました。正しく話せているかよりも、相手に伝える姿勢を見られている気がしました。流暢に英語を話せなくても、例えばジェスチャーを使うとか、いろんな伝え方で相手に伝わればよいのではと個人的には思います。
木下さん:私も面接で「あなたの好きなことを英語で教えてください」と聞かれました。私もそれほど流暢には話せないので、中学生レベルの英語力で答えた記憶があります。単語と単語をつなぎ合わせて、意味を伝えられるレベルであれば、この事業に応募できると思います。
参加する前と参加した後で変化したことは?
大家さん:参加する前は、責任感や、“日本人を代表して行くんだ!”という気持ちでいっぱいでした。ただ、100%完璧にやり遂げたいとか、日本のことをいっぱい伝えたい!と思って現地に行ったものの、思っていた通りにはいかないことも多く…。ときには諦めながらも、良い方向に進めればいいんだ!という考え方ができるようになりましたし、自分がやりたいことと派遣先で実際にできることは違うんだ、ということに気付けました。さまざまな場面で対応力を求められますが、70%でもいいから、できることをするんだ!という考え方に切り替えられるようになったんです。帰国後もこのマインドや柔軟さは活かされていると思いますね。いろんな選択肢を持って物事を考えられるようになったと思います。
日本語パートナーズの経験の活かし方は?
大家さん:帰国後は、日本語パートナーズで経験したことや、派遣中に自分の中に形成された考え方などを活かした仕事をしたいと思っていて、最初はメディア系の会社に就職しました。海外での撮影に参加したり、逆に海外から来た撮影隊を日本でフォローしたり。日本に来たマレーシアの撮影隊を担当したこともあり、そのときは日本語パートナーズでの経験を直接活かせました。その後、在留外国人や訪日外国人をサポートする会社に転職しました。派遣中にマレーシアの人たちからもらった優しさを、日本に来るマレーシアの人たちに還元したいという思いがあったんです。それだけ私個人としては、いろんなものをいただいた、という気持ちがあったのだと思います。
木下さん:派遣中のためまだ具体的に決めてはいませんが、何をするにも今の経験は活かせると思います。自分が何をしたいのかを見つめながら、自分にできることをしたいと思っています。
菅原さん:私もまだ具体的に決めてはいませんが、この日本語パートナーズの経験が自分にとってとても大きな経験になると思うので、派遣期間が終わる頃に何がしたいかが見えてくると思います。その時になりたいと思ったものに、またチャレンジしたいと今は考えています。
柳浦さん:私も今は具体的には決めていませんが、還暦間近なので、就職というよりはこの経験を活かした日本語教師とかですかね。この事業に応募した時も、日本文化の紹介なら年長者の方がいろいろ語れるのでは?と感じていました。何事もトライするのに年齢は全く関係ないと思っています。
応募を検討している皆さんにメッセージをお願いします!
木下さん:私自身、応募する前は、日本語教育の経験がない私で大丈夫かな…という不安はありました。でも実際に現地に来てみれば国際交流基金のスタッフや日本語専門家、現地の先生や学生、いろんな人が助けてくれるので本当に心配はいりません。現地に行けばどうにかなるとわかっていても、その一歩が怖いですよね。でもそこを怖がらず、一歩踏み出してみてください。困難ももちろんありますが、毎日笑って過ごしています。ぜひ応募してみてください!
菅原さん:私も木下さんと同じですが、こっちに来てみれば本当に数えきれないくらいたくさんの素敵な出会いがあります。日本では出会わない人たちと出会える貴重な機会なので、絶対におすすめです!まずは応募して、チャレンジしていただければと思います。
柳浦さん:私も最初は応募しようか迷っていましたが、自分で決断して今ここにいます。やらない後悔よりもチャレンジする方を選びました。そして私は来年還暦を迎えますが、本当に年齢は関係ないです。誰でもいつでもチャレンジできます。皆さん、頑張ってください!
大家さん:私は帰国してもう5年ほど経ちます。この質問会に参加させていただくにあたり、当時のことを思い返すと、ノスタルジックであったり、恋しかったり、楽しかったりといろんな感情が湧き上がってきました。もちろん楽しいことだけではなくて、大変なことや悲しいことなどもありました。本当に五感をフルに使って日々過ごしていたと思います。良い経験になるかどうかは人によって違うかもしれませんが、派遣先で経験したこと、出会った人たちは必ず財産になると思います。今でも本当に行って良かったと思っていますし、日本以外に“帰ってきたなあ”と感じられる国ができたのはこの事業に参加したからだと思います。全ての人に開かれているチャンスを、ぜひ活かしていただきたいなと思います。