津島さんの派遣先校の生徒へのインタビュー
NPが来て良かったこと
NPが私たちの学校に来てくれたおかげで、私は日本人から直接日本文化を学び、そして体験することができました。特に印象に残っているのは、NPが企画してくれた七夕祭りの体験です。その時のことは、今ではNPとの大切な思い出の一つになっています。それだけでなく、NPとの交流を通して、日本人がどのように話すのかを実際に見聞きし、観察することができたことも貴重な経験でした。日本語の授業中や空き時間等に時間を見つけて、分からない言葉について「これは何ですか」とNPに聞いたり、日本とマレーシアの文化や言葉に関する話をしたりすることで、社会的スキルを高める機会にもなりました。
また、オンラインで実施されたマレーシア高校生日本語弁論大会(スピーチコンテスト)に参加した際には、NPが練習に付き合ってくれたこともありました。準備した原稿を正しい発音や適切な口調で言うことができているか、NPに確認してもらうことができたので、日本語に対してより理解が深まり、言葉を正しく覚えることができたので良かったです。ファイナリストに選ばれることはできませんでしたが、そのおかげで自信を持って話すことができました。
NPが来てからの日本語の勉強に対する意欲の変化
NPが私たちの学校に来てからは、日本語をもっと勉強したいと思うようになりました。日本語でNPと話してみたいと思うようになったからです。NPが来る前は、日本語は難しいと思っていましたが、いつか日本語を流暢に話せるようになりたいと思うようにもなりました。これからもっと新しい日本語の単語を覚えて、習った文法を上手く使えるように頑張ろうと思っています。
それから、日本語の勉強だけではなく、日本の文化にも興味がわいてきました。NPが折り紙でさまざまな折り方を教えてくれたので、折り紙に興味を持つようになったことがきっかけです。NPが折り紙で折ってみせてくれた作品は複雑で難しそうでしたが、とても美しいものばかりだったので印象に残っています。
私の一番好きな日本語は、私の夢でもある「弁護士」という言葉です。日本語の教科書で習いました。将来の夢に向かって毎日勉強を頑張っていますが、なかでもNPがいた日本語の授業はとても楽しかったです。
NPとの一番の思い出
NPは、授業中に日本のいろいろなお祭りについて紹介してくれました。マレーシアにはないお祭りや初めて知ることばかりでどれも興味がわきましたが、特に印象に残っているのは、七夕に関する授業です。かわいそうな恋人たちの話でしたが、織姫と彦星の物語に引き込まれ、とても印象に残っているので今でもよく覚えています。NPが七夕の起源やお祭りについて説明してくれた後には、クラスのみんなと一緒に実際に短冊に願い事を書きました。願い事を書いた短冊は、先生とNPが用意してくれた笹に吊るして、教室に飾りました。日本の七夕祭りを体験することができて、とても楽しかったです。
NPは優しくて、楽しいアイデアに溢れた人で、私たち生徒のためにさまざまな活動を考えてくれました。授業中に正解すると、水引きやシール等をプレゼントしてくれたので、みんなとても熱心に日本語の授業に参加していました。
日本語学習における今後の目標
自信を持って日本人と会話ができるようになり、自分の言いたいことをしっかりと伝えられるようになることが、私の目標です。NPが日本に帰ってしまった今は、日本人と直接会話の練習をするのは難しいですが、NPが私たちの学校に来てくれたことで、機会があれば日本でさらに勉強をしてみたいと思うようになりました。
実は、NPが私たちの学校に来る少し前に、私は日本を訪れる機会に恵まれました。幸運なことに、交換留学生として広島県にある高校に10日間の留学をすることができたのです。そこでの滞在中には、日本人の友達を作ることもできました。その時にできた友達とはSNSを通して今でも繋がっているので、いつかまた日本に行くことができた時に、日本語でスムーズに会話ができたら嬉しいです。