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私のカウンターパートはこんな先生

マレーシアには日本語が選択できる中等学校が約130校あり、それぞれの学校にとても個性的な先生たちがいます。私がこれまでお会いしたのはそのごく一部ですが、これからもずっと日本語の先生を続けてほしい方たちばかりです。先生一人一人が日本にとって大切な存在です。
その中でも特に個性的な私のCP(カウンターパート)アドラーン先生は、自分で「私は普通のマレー系ではありません。」と言うほど面白い人です。

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トウモロコシを芯ごと食べるという特技を持っています。
「練習しましたから」というコメントがアドラーン先生の口癖です。

今回はそんな私のCP、アドラーン先生の紹介です。

【経歴】
大学卒業後は中等学校でイスラム教の教師として約5年間勤め、日本語の先生を始めたのは3年前とのことです。それも日本語の勉強を始めて僅か1年足らずで教師になり、現在は自分で教科書まで作っています。とても熱い男なのです。

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“もったいない運動”を校内で実施した際、コーランの一節を引用するアドラーン先生。
モスクでの朝礼後も簡単な日本語を導入しています。

【日本語を始めたきっかけ】
アドラーン先生はもともと化学専攻だったにも関わらず、6ヶ国語を勉強された言語マニア。そのため“最も学習が難しい言語”の一つとされる日本語にはずっと興味があったとのこと。そんなある日、政府からの補助金で日本語教師養成講座を受けられるという情報を得て、すぐさま日本語学習を始めたそうです。

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勉強熱心な先生はよく勉強会に参加します。私と生徒も同行。
国際セミナーやワークショップに参加できるのもNP(日本語パートナーズ)の特権かも知れません。

【好きな日本文化】
先生の好きな日本文化は「お弁当」と「書道」。日本文化を通じて“思いやり”という日本人の心に惹かれていったと語ります。

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授業で実施された“楽しむ書道”の様子。

【趣味は旅行と勉強と食事】
アドラーン先生はその昔、「毎週末18時間ドライブをしていた」という武勇伝の持ち主。私もこの8ヶ月間で様々な場所に連れて行ってもらいました。

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「私は留学経験が無いから、NPの居る間が留学です」と、行く先々で私たちの日本語ツアーガイドをしてくれます。先生の日本語、本当に上達しました。
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純粋に言語学が好きな先生は、日本のアニメや音楽には興味がないと言いますが、
密かに仮面ライダーの動画を沢山持っていることを私は知っています。
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食事の席ではいつも「食べ続けて!」という新しい日本語フレーズが飛び出します。
まさに“食べる量”で健康のパラメーターを測るマレーシア人ならでは。

マレーシアの小さな田舎町に、こんなに情熱を持って日本語を教えている先生がいます。
思い返せばこの8ヶ月間、アドラーン先生が仕掛け人となって様々なドラマが生まれてきました。帰国後も先生への感謝は忘れずにいたいです。そうすれば今後私がどんな仕事に就いたとしても、きっとまたマレーシアと深く関われる気がします。アドラーン先生がCPでよかったです。

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Writer
マレーシア トレンガヌ州
阿部 宣行さん

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