私が派遣されている学校で先月、「イングリッシュ・キャンプ2017」というイベントがありました。今年で4回目ですが、日本の高校のイングリッシュ・キャンプと、大きく異なる点があります。それは、日本では生徒対象なのに対して、ここでは教職員を対象に行われていることです。丸一日、様々なゲームを通じて、リスニング・ライティング・会話のスキルを競います。世界はグローバル化しており、生徒だけでなく、教職員も英語の学習・習得に努めよ、という学校の方針です。
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このイベントに参加して、タイの先生の英語のレベルの高さを痛感しました。もちろん、ここでも得意な人から苦手な人まで様々です。しかし、明らかに「話せる人」の割合が、日本の学校よりも多いです。英語とタイ語では、文法構造が「主語+述語+目的語」の順をとるSVO型である点で共通しています(日本語はSOV型)。また、英語由来の単語が多い(例:ダイアリー=日記、クレーディッ=クレジットなど)。けれどもそれ以外には、さして共通点は見出せません。しかしタイ人の多くが英語好きであることは、間違いないようです。

私は数日しか滞在経験がないのでよくは知りませんが、首都バンコクでの生活は、英語で通じる場面が多いのだとか。逆に、私の赴任する東北部イサーン地方では、あまり英語は通じないよ、と事前に言われて来ました。ところが来てみてびっくり、郵便局やポリス、スーパーなどでは、割と英語が通じます。町なかがそうなので、学校の中では、入学したての中学1年生でも(帰国子女でもなく)、英国人の教師と、臆面なくやり取りしています。

バンコク市内には「コンファラン」と呼ばれる欧米人がきわめて多数住んでいますが、イサーンの田舎町のスーパーでも、ファランの一人や二人、カートを押しているのを必ず見かけます。タイの人たちは日本人よりも、欧米人との混住に慣れているように見受けられます。