こんにちは。南部ビンズオン省の根本です。月日はあっという間に流れ、4か月目を迎えようとしています。生活にもすっかり慣れ、温暖な気候の中、明るく気さくな現地の方と、ベトナムタイムに流されながら暮らしています。
担当校の1つであるタンビン中学校(TB中)は、1か月ほどCP(カウンターパート)の先生がおらず、10月からようやく授業が始まりました。郊外にある学校で、生徒は素直で礼儀正しく、挨拶時には手を揃えて立ち止まり、元気よく声をかけてくれます。私が唯一の外国人で珍しいからでしょうか、歩くたびに「先生、こんにちは!」が飛び交います。
休み時間には校庭で遊んだり、おやつを食べたりして過ごします。
そんなTB中では、6年生(日本では小学6年生)の授業でひらがなの学習が終わったところです。先週は、授業の合間をぬって「むすんでひらいて」を紹介しました。ひらがなの歌詞カードを作って配付し、手の動作も加えて歌いました。この曲を選んだのは、リズムに乗せて体を使うことで、楽しく日本語を覚えられると思ったからです。私の見本に倣い、生徒は一生懸命に口と体を動かします。響き渡る歌声と笑顔を前に、もっと生徒に寄り添いたい、生徒のために私ができることは何だろう、とより一層頑張りたい気持ちが高まります。
また、先日は嬉しいことがありました。宿題のチェック中、生徒の1人が自主的にひらがな表を作ったので見てほしい、と提出してくれました。日本語が大好きで、もっと勉強して上手になりたいそうです。そんな真っすぐな想いに感動を覚えます。日々のちょっとした成長を間近で見られるのはNP(日本語パートナーズ)の醍醐味ではないでしょうか。
日本語学習1年目の6年生にとって、日々の授業がこれからの学習意欲を大きく左右します。授業展開にはまだまだ課題が多く、CPの先生を巻き込んで、ほんの小さな変化でも試行錯誤して取り組む連続です。いずれ、生徒が大人になったときに「日本語を勉強してよかった」「自分の世界が広がった」と記憶に残るよう工夫を凝らしていきたいです。