マレーシアでは7月、ハリラヤという大きな行事があります。1ヶ月の断食が終わり、イスラム教徒は互いに1年間の罪を許し合い、新しい年を迎えます。今回はハリラヤの伝統料理、レマンについて紹介します。レマンとは、もち米をバナナの皮で包み、竹の中でココナッツミルクと一緒に炊いた料理です。ハリラヤだけでなく、日常的にも食べられます。ハリラヤにレマンを食べるのは、日本人が正月におもちを食べる感覚に近いようです。
私の学校にレマン作りがとても上手な先生がいたので、おうちにお邪魔してレマンの作り方を教えてもらいました。この先生の作るレマンは、ハリラヤシーズンになると同僚の先生や学校の生徒から注文が殺到するほど大人気なんだそうです。
材料の紹介。レマンの材料はお米、ココナッツミルク、塩、水、バナナの葉、竹です。ココナッツミルクは鮮度が命! 調理を始める直前に、新鮮なミルクを買いに行きます。今回は竹15本分の材料。お米4kg、ココナッツミルク3.5kgを準備しました。
まず洗ったお米にココナッツミルクを注ぎます。ミルクを全て注いだ後に、中指をお米の上に指して第一関節の位置まで水位がくるようにお水を足していきます。塩はふたにぎり分、たっぷり入れます。
20分後、お米にまだ少し芯がある状態で竹の中に注いでいきます。入れすぎると後で溢れてしまうので、8分目を目安に注ぎます。竹の中には先生の家の庭からとったバナナの葉をあらかじめ入れていました。
いよいよ竹を焼いていきます。この鍋はなんとレマン専用の特注品なんだそうです。鍋を使わない普通の場合は、柵のような支えに竹を立てかけ、下で火を燃やします。10分ごとに竹を回し、約1時間半後、完成です!
先生の奥さん特製レンダンアヤム[rendang ayam](鶏肉をチリとココナッツミルクで煮込んだもの)と一緒にいただきました。とても美味しかったです!