南国のシンガポールでもクリスマスは大きな楽しみです。11月末からショッピングモールやストリートはクリスマスのデコレーションやライトアップでとても華やかです。
任期もあと2カ月になりました。今回は、派遣校でかかわりが深かった「桜蘭(さくらん)日本文化クラブ」の活動をもう1つ紹介します。桜蘭クラブには毎月1回クラブ全員が参加するBJCL(Basic Japanese Conversational Lesson)という活動があります。これは、クラブが綿々と受け継いできた独自のプログラムで、Peer to Peer Teaching に基づき、学生が主体となって行う活動です。毎月、日本の季節に関する話題を選び、それに因んだ日本語会話のレッスンとワークショップを上級生が当番制で行っています。
11月のBJCLでは当番の女子学生2人から秋をテーマにしたいと相談を受け、秋の紅葉風景や学校の遠足、手造り弁当などを紹介しました。遠足やお弁当の写真にすごく興味を持ったのですが、残念ながら派遣先の学校では衛生面からなかなか調理体験をすることができません。そこで、「折り紙で日本のお弁当を作る」ことをアドバイスしました。折り紙は桜蘭クラブの得意分野です。そこで、秋の遠足をテーマに折り紙弁当のワークショップを行うことに決定。その後、2人は「遠足の弁当のおかず」と「てるてる坊主」を題材に会話レッスンを考えてきました。日本語に訳す手伝いをしながら、「遠足を楽しみに待つ子供たちの気持ちをよく理解しているな」と思いました。
遠足とお弁当をトピックにしたBJCLは大成功でした。シンガポールの学校では遠足のような行事は少なく、またどこにもホーカーズやフードコートがあって手軽に食事できるので、学生達も弁当を持っていくことはありません。日本の遠足やお弁当は学生達の目にとても新鮮に映ったようです。