私の席は職員室の真ん中にあります。地理、英語、物理など様々な科目の先生方の席と並んでおり、且つ、印刷機と冷温水機がある部屋の入り口付近に位置するため、毎日多くの先生が私の席の前を通ります。
私にとっては特等席。ここに座っているだけでいろんな先生が通りがかりに声をかけてくれて、私のことをいつも見くれているように感じます。例えば、「今日のお昼何食べるか決まった?」「うちで採れたフルーツ、ひとくち食べない?」「学校の近くにある有名な美味しいお店に今度連れて行くよ!」……あれっ、思い浮かぶのは食べ物の話ばかりですが(笑)些細なことでも、気軽に話しかけてくれます。土日には、よく私を遊びに連れて行ってくれたり、本当に優しい方ばかりです。
そして、私がいちばん好きなのは、職員室で先生方の楽しい笑い声や冗談がよく飛び交うこと。
私が授業準備のために悩んだり考えごとをしているときでも、隣で冗談を言って笑っている先生方の姿を見ると、私までなんだか笑えてきます。「仕事中なんですけど」というような堅い空気が流れているのではなく、皆がリラックスして「教えること」「学ぶこと」を高め合っているようです。そのためか、生徒も気軽に職員室に入ってきて、先生と話をしている姿をよく見ます。
私も気になることがあれば周りの先生にすぐに尋ねます。ネットを使えば一瞬で済むことかもしれませんが、小さなコミュニケーションを重ねていくことは、私を理解してもらうための近道でもあります。
花蓮高校で毎日を過ごしながら、“挨拶は「愛察」でもある”と私の父が言っていたことを思い出し、実感しています。お互いに声をかけあうことは、相手の愛を察すること、相手を思いやること。いつも「愛察」してくれる先生や生徒への感謝の気持ちを忘れずに、私も自分ができることを生かしてたくさんのことを伝えていきたいです。