ジャワ島のブロモ山は、インドネシアに来る前からぜひ行ってみたいところでした。学校での自己紹介でも、山が好きだというと、多くの人にブロモ山を薦められました。
活火山のブロモ山の山麓へは徒歩でも行くことができますが、ここはやはり火山灰に埋まるカルデラの中ですから、馬に乗って行きたいです。もちろん引馬ですけど。乗馬の料金は交渉力が必要です。乗らないと言って断ると、何だかんだと言って後を付いてきます。インドネシア語で交渉して値切ったつもりです。往復で1人1頭Rp.100,000、ガイドブックよりは安くなりました。火山灰の中を小走りに馬は駆けてくれました。馬を降りて麓から急な階段を数えながら275段登ると、ブロモ山の噴火口が眼の前です。噴煙と音が何とも言えない迫力です。
反対側にそびえるバトッ山は雨裂による浸食が見事なまでに刻まれています。はるかに望むスメル山はコニーデ型の火山で、姿は富士山そっくりです。標高も100m違いの3676mで、絵になります。外輪山のプナンジャカン山から日の出を見るのが定番です。朝3時に起きて、チャーターしたジープに乗ってやってきました。インドネシア国内外からの観光客で展望台は満員でした。
インドネシアの人は日本人と比べると寒がりなので、ダウンジャケットや毛糸の帽子をかぶっています。展望台では朝日を待ち受けるためにゴザの貸出業も繁盛していました。でも、日の出が近づくと、みんな柵を超えて写真をバンバン撮りだして座っている人はいません。あくまで、待機場所としてのゴザでした。そのあとは、日本の阿蘇山の草千里のごとく、彼らがサバンナと呼ぶ草原と火山灰地をジープで走り抜けて戻ってきました。スメル山の脇からは噴火と見られる噴煙も上がっていました。
時間通りに送迎してくれたジープの運転手にはチップを弾みました。ホテルに戻って8時からの朝食をゆったり食べて、お昼にチェックアウトして帰路につきました。
休暇中の一番の思い出です。
※2019年2月19日(火)のブロモ山噴火に伴い、インドネシア災害対策当局は、ブロモ山の危険度レベルをレベル2に引き上げるとともに、火口から半径1キロへの立ち入りを避けるよう呼びかけました。在留邦人、出張者及び旅行者の皆様におかれては、最新情報の入手に努めてください。(2019年2月19日付在スラバヤ日本国総領事館発安全情報)