インドネシアに来て3か月が経ちました。いまだに私が「すごいなぁ。素晴らしいなぁ。」と思うことの1つに、先生と生徒の関係があります。
インドネシアの生徒たちは、先生のことをとても尊敬しています。まずは朝礼後の挨拶。朝礼が終わると、生徒たちは先生のところに行き、列をなして挨拶に行きます。そして、先生の手をうやうやしく両手で取り、自分の額や口に当てて挨拶をします。
学校内の廊下や階段では、生徒が先生を黙って追い抜くことはなく、先生の後を歩きます。ふと振り返ると、ゆっくり歩く私の後ろを男子生徒が何人も歩いていたことがあり、驚いて手招きでお先にどうぞと促しましたが、生徒たちは笑顔で首を振り、やはり私の後ろを歩きます。急いでいるときは「失礼します」などとひと声かけて、先生を追い抜きます。
また、荷物を持って歩いていると「手伝いましょう」と声をかけてくれ、荷物を教室まで運んでくれます。
こうした先生を思う生徒たちの態度は、私にとってはとても新鮮で、清々しく感じられます。
インドネシアには「先生の日(ハリ・グル)」があります。11月25日のその日は、インドネシアのあらゆる学校で先生をお祝いする行事が行われるそうです。私たちの高校でも朝礼の時に、生徒たちから先生へのお祝いの言葉が述べられ、先生一人ひとりに生徒たちからプレゼントが渡されました。先生も生徒も涙していました。
私の学校では全寮制のため、生徒たちは2か月に一度しか家に戻ることができません。そのため、先生は親代わりになって生徒たちを見守っています。優しく、時に厳しく。だからこそ余計に先生と生徒との心のつながりは強いようです。
「先生は、orang tua kedua(第二の両親)ですからね。」とインドネシアの先生は言います。インドネシアでの先生と生徒の関係がよくわかる言葉だなぁと思いました。