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「遠くて近い」

私が派遣されているプロボリンゴは、スラバヤから高速道路で2時間ほどの場所にあり、街の北には海、南には山、通学路にはトウモロコシ畑や田んぼが広がるほどよい田舎町です。私の地元岡山に似ているプロボリンゴに、とても愛着を感じながら楽しく生活しています。

先日、派遣校のSMAN2(プロボリンゴ第2国立高校)の生徒にこう言われました。「日本では、どこの高校に入ってもいろんなチャンスがいっぱいあるんでしょう?」詳しく話を聞くと、どうやら彼はプロボリンゴ市外の出身で、この高校に通うために市内に引っ越してきたそうです。彼は、様々な課外活動や切磋琢磨できる仲間との出会い、高校卒業後の進路を踏まえ、市外から市内へ引っ越してきました。

どの地域にいても、どこの学校にいても、いろんな人に出会える方法って何だろう……。私は、しばらくの間、彼との会話が頭から離れませんでした。このことをカウンターパートの先生と知人に話しました。すると「日本とインドネシアの高校生同士で交流をしたら、お互いのこと知れるのでは?」と、オンラインビデオコールが実現しました。有り難いことに派遣校では、プロジェクターもインターネット環境も整っています。

授業中の様子の写真
事前準備。お互いの地域、日常生活、日本とインドネシアの歴史についてなど、様々な質問があがりました。交流をスムーズに進めるために、質問を厳選し、日本語と英語で、質問の仕方を確認し、練習しました。
オンラインビデオコールの様子の写真
ビデオコール交流当日。交流相手は同学年の高校2年生です。和太鼓部の生徒達が和太鼓を披露してくれました。ビデオを通して聞こえてくる力強い演奏に拍手があがります。
マルやバツのカードをこぞって掲げる現地の生徒たちの写真
日本語とインドネシア語、英語を使っての質問に、互いの答え視覚で確認できる「◯×クイズ形式」で答えました。「バイクで学校へ行っていいですか?」「厳しい先生はいますか?」など、正反対の結果に驚き、全員一致の結果に大はしゃぎです。

交流後は、インドネシアの生徒の「日本語の勉強をもっとがんばります!」「日本は遠い、でも近くに感じた」、日本の生徒の「遠いインドネシアで日本語を勉強していてびっくりした。」「いつか会ってみたい!」という感想を聞くことができました。ICTを上手く活用すれば、生徒達の学習意欲をもっと高めたり、たくさんの人の様々な可能性を広げられたりすると実感しました。彼らの縁がこれからも続くといいなと思っています。

約半年間の活動を経て、まもなく帰国です。プロボリンゴで出逢った先生や生徒達とのご縁を大切に、遠くて近いインドネシアと日本、双方の人たちが、互いの文化や習慣を知ったり、いろいろな人に出会ったりする機会を帰国後もつくっていきたいです。

Writer
インドネシア 東ジャワ州
井本 亜希さん

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