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日本語パートナーズが広げてくれた、日本語教師としての未来

派遣期間:2016年5月~2017年3月

私は日本語パートナーズ(NP)に応募する以前から日本語教師の仕事をしていましたが、NPとしてタイで過ごした10か月間は自身のキャリアにとってかけがえのないものとなっています。

遠足で遺跡に腰かけて撮影した集合写真
遠足で世界遺産のアユタヤに行けるなんて、貴重な体験でした!

派遣先のタイが大好きになった私は、派遣終了後もタイで働くことを決意し、バンコク市内の大学の日本語学科に就職しました。大学ではNPの経験を生かし、文化活動を通して学生との交流を深めました。

扇を持って生徒たちと記念写真
日本文化の授業で地元・仙台の「すずめ踊り」を紹介しました

また、大学教員として働きながら、バンコクで行われた学会に参加する機会があり、日本語教育をさらに追究したいという思いが芽生えました。そこで、帰国後は大学院進学に向けた受験勉強に奮闘し、その結果、東京大学大学院の修士課程に進学することができました。

大学院では「多文化共生・統合人間学プログラム」という課程に所属し、「やさしい日本語」の普及を目指して研究をしています。「やさしい日本語」とは、外国人にも分かりやすい簡単な日本語のことですが、この分野に関心を持ったのは、自分がタイで暮らしていた頃に街の人が“やさしいタイ語”で話しかけてくれた経験があったからです。

講演を行う佐藤さんの写真
東大院生主催のイベントで「やさしい日本語」に関する講演を行いました

また、大学院生活の中でタイと繋がる機会もあります。幸い東京大学ではタイ語の授業が開講されていたので、タイ語の学習を続けたり、タイ人留学生のチューターを担当し、大学生活のサポートをしたりしています。

タイ語検定試験認定書の写真
日本帰国後に、念願だったタイ語検定3級に合格!

大学院生活以外では、今年から日本語教師養成講座の講師として、若手日本語教師の育成に励んでいます。若手、と言っても私より年上の受講生の方も大勢いらっしゃるので、自分自身も学びながら、日本語教育や多文化共生の魅力を伝えていければと思っています。発信という点ではSNSも活用しています。NP派遣をきっかけに始めたTwitterは、現在1000人をこえるフォロワーの方にご覧いただいています。

NP派遣以前の私は、日本語教師=日本語を教える仕事だと考えていました。しかしNPとしての活動が、日本語教師として果たせる役割に広がりを与えてくれたと実感しています。

生徒が書いた手紙の写真
タイで過ごした暑い日々が、今も私を支えています
Writer
タイ バンコク
佐藤 理恵子さん

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