最新情報はこちら 最新情報はこちら

この先もテーマは言葉

派遣期間:2018年2月〜2018年12月

私は休職をして日本語パートナーズ(NP)に参加しました。帰任後は以前と全く同じ部署に戻りましたが、不在の間に業務は複雑に変容していました。ブルネイにはすんなりと順応できたのに、日本に再適応することがこんなにもキツいものなのかと天を仰いでしまいました。

さて、まる1年かけて日本での「新生活」に順応した後、任期中から温めてきた2つのことに取り組み始めました。

1つ目は、ブルネイ・マレー語の単語帳を公開することです。ブルネイの公用語はマレー語で、マレーシアと多くの語を共有していますが、中にはブルネイ固有の言葉や表現もあります。そのようなブルネイ限定の言葉を「ブルネイ・マレー語」と名付けて任期中に集めていました。せっかくなので語義だけでなく、見聞きしたいろんな情報や写真も加えて、実用的な「ブルネイ入門」になることを目指しました。休日に少しずつ作業を重ねて、電子書籍の単語帳が出来上がりました。

派遣先の学校の写真
派遣先の学校の写真2
言葉の意味は言葉では伝えられないときがあると思います。そんな時には写真で。

ブログや書籍を読んでくださった方から反応がありました。ブルネイでの就職や、研究テーマに関する相談を受けることもありました。N Pとしての経験が、他の誰かの役に立つかもしれない。そう思うと、この上なく嬉しくて、誠心誠意お話をお伺いしています。

現地で活躍する日本語パートナーズの写真
取材中。インフォーマントと私(写真中央)

2つ目は、日本語の教え方を習得することです。NPに参加して一番後悔していることは、皮肉にも日本人なのに日本語をうまく教えられなかったことです。ブルネイ人は私に「日本語のことなら何でも答えてくれるだろう」と期待していましたし、私もそれを簡単なことだろうと勘違いしていました。しかし実際には、もっと授業をより良くしたい、生徒や現地の先生の質問にも問題なく答えたいと思えば思うほど、日本語教育には専門のスキルが必要でした。現在、私は日本語教師養成講座に通っています。将来的には、日本語学習者向けの常用漢字入門を作りたいと思っています。

これからも、言葉をテーマにブルネイと日本の交流をサポートしていきたいです。地味ではありますが、これが自分らしいNP派遣事業への恩返しだと思います。

Writer
ブルネイ ガドン
河原 正人さん

この人の書いた他の記事

ブルネイの記事

よく読まれている記事

PAGE TOP