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褒めること 

早いものでタイに来て4か月が経ちました。この4か月間で私が最も悩んだことは、高校1年生とどうコミュニケーションをとるか、ということです。高校1年生は日本語の勉強を始めたばかりのため、まだ日本語が話せません。授業中、声をかけても苦笑いされたり、聞こえないふりをされることがよくあります。私なりにジェスチャーや絵を書くなどの工夫もしていますが、生徒からの反応がないと正直辛いものがあります。 

そんな中、最近とても嬉しいことがありました。授業で「てるてる坊主」の紹介を行った際、ある生徒がてるてる坊主にカッパを着せるというユニークな発想で、非常に可愛い作品を作りました。私は感動し「すごいアイデアです!本当に可愛いです!私には思いつきません。本当にすごいです!」と、生徒をいつも以上に褒めました。私が言った日本語の意味を、生徒はほとんど分からなかったと思いますが、とても嬉しそうでした。 

驚いたのは、翌日からその生徒が授業中にノートをとるようになったことです。また、私を見かけると必ず向こうから声をかけてくれるようになりました。先週の遠足では、自費で購入したであろう新品の日本語会話帳を片手に持ち、私に一生懸命話しかけてくれました。無反応だった以前とはまるで別人のようです。 

この体験から、「褒め方」について改めて考えるようになりました。今までも生徒をたくさん褒めるよう心掛けてきましたが、大切なのは回数ではなく、心を込めて言うことだと気づきました。これからも生徒のモチベーションを上げられるよう、「正しい日本語より楽しい日本語」を目標に頑張ります。 

てるてる坊主を飾る様子 

かっぱを着たてるてる坊主 

マフラーをつけたてるてる坊主 

 

Writer
タイ バンコク
野村 由稀乃 さん

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