こんにちは。インドネシア西ジャワ州プルワカルタに派遣されている菅原有紗です。
今回は、インドネシアでの交通手段の一つである「アンコット」について紹介します。
アンコットは、ワゴン車のようなもので、最大で10人ほど乗ることができます。ドアはなく、簡単に乗り降りできます。インドネシアの中でも地域によって特色がありますが、今回は私の住んでいる西ジャワ州プルワカルタのアンコットについてお話しします。
アンコットには番号が書いてあり、番号毎にルートが決まっています。私が乗っているエリアのアンコットは赤色がメインで、番号によって車両下部分の色が違います。
写真中央01 は黄緑、写真右側02は青
日本のバス停のように乗り場や降り場はなく、道沿いに立っていれば乗ることができます。時刻表はないため、アンコットが来るまで待ちますが、私のエリアはたくさんのアンコットが走っているため、長く待つことはあまりありません。
降りる時には運転手に向かって「kiri」と言います。「kiri」はインドネシア語で左という意味です。停車する時、左側に車を寄せるためそのように言います。
車内の様子
アンコットの運転手は、お客さんを探しながら運転しています。歩いている人がいたら、クラクションを鳴らしたり、声をかけたり、手招きしたりと、運転手の地道な営業活動をよく目にします。
私も散歩している時にクラクションを鳴らされたり、近くに停車されそうになるため、首や手を振ったり、ジェスチャーで乗らないことをアピールしています。
逆に、アンコットに乗りたい時はアピールしなくても停車してくれるため、楽です。
歩いている私を見かけて停車したアンコット
私の派遣先校ではバイクで通学している生徒も多いですが、アンコットで通学している生徒もいます。
運賃は1回6,000ルピア(約60円)です。生徒は学生料金で3,000ルピア(約30円)です。私の住んでいるプルワカルタでは、どれだけ長い距離を乗っても値段は変わりません。私は派遣先校まで毎日30分ほど乗っているため、少しお得に感じます。
バンドンやメダンのような大きい街では、Googlemapでルートを検索すると、交通手段の一つとしてアンコットが出てきます。
しかし、私の住んでいるプルワカルタではGoogle map の交通手段にはアンコットが出てきません。そのため、アンコットに乗りながらルートを覚えていきました。
最初は、初めて乗る番号のアンコットに乗った時、「どっちに行くんだろう?」とドキドキしていました。
ある日、学校からの帰り道、大雨の中、私の乗りたいルートのアンコットがなかなか来なかった時がありました。ルートの違うアンコットの運転手が私の前に停車したため、「〇〇まで行きたい」と言うと、本来のルートを外れて、私の滞在先まで乗せてくれました。
このように、アンコットのサービスは運転手の裁量次第で大きく変わります。アンコットだけではありませんが、インドネシアの人は柔軟な考えを持ち、優しい人が多いなという印象を持ちました。
私は風に吹かれながら乗るアンコットが好きなので、日本に帰った時に懐かしく思うでしょう。
インドネシアに来た際は、ぜひ乗ってみてください。