私は現在、日本語パートナーズインドネシア17期としてジャカルタ近郊のデポックという地域に派遣されています。インドネシアの制服は、日本のように一種類ではなく、曜日によって白シャツ、ボーイスカウト、バティックなどと決まっています。先生方も白黒の日、バティックの日があります。
世界無形文化遺産であるバティックは、地方によって異なる様々なモチーフが守り続けられており、公式の場でもよく使われます。先日、大使が派遣先高校の視察にみえた際、お二人も素敵なバティック姿でいらっしゃいました。その日はちょうどバティックの日だったので、CP先生(現地の日本語の先生)と私もお揃いのバティックでお迎えしました。
バティックで一緒に写真撮影
ジャカルタには、バティックや布製品が集まるパサール(市場)があります。バティックやクバヤ(正装ブラウス)からスカーフ、切り売りのバティック布まで一堂に会した様子は圧巻です。赤や青、オレンジなどの斬新な色の組み合わせに、モノトーンの服を好む私は衝撃を受けました。しかし、慣れてくると、パッとあでやかな色彩と緻密な模様にすっかり心を奪われ、バティック布で服を仕立てるのが生活の楽しみの一つになりました。
パサールで売っている布の中でも、バティック・トゥリス(手描きろうけつ染め)は値がはります。派遣期間中に、バティック・トゥリスの制作体験をする機会が何度かありましたが、その度に、繊細な模様をチャンティン(蝋で描く道具)で描く職人さんは本当にすごいなと感服し、もう一枚バティックが欲しくなります。
バティック・トゥリスの制作体験
インドネシアの高校生は、本当に明るくて、やんちゃで、かわいいです。みんなに会えるのも残り1週間となりました。学校で幾度も着たバティックたちを並べてみると、初めてのインドネシア生活と、派遣先校で過ごした濃密な時間が懐かしく思い出されます。このバティックを着て、インドネシアを再び訪れる機会があることを心の底から願っています。