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ベトナムで、バインミーが愛されるわけ

こんにちは。ベトナム フエ派遣の肥土貴美男です。
みなさんは、「バインミー(Bánh mì)」をご存じですか?
「ベトナムのサンドイッチ」などと言われ、私のいるフエでは人気ナンバーワンのソウルフードです。最近、日本でもバインミーを提供する店が少しずつ増えているそうですね。

先日、クオックホック高校10年生(高校1年生)のクラスで、「バインミーがなぜベトナムで愛されているのか」を生徒たちが調べ、作って、食べて、理解する授業が行われました。ただし、すべて日本語で。

私たち日本語パートナーズ(NP)が担当する日本語授業の一つに「日本文化紹介」があります。
これを逆手にとって「ベトナムの食文化を日本語で紹介する授業」を現地の日本語の先生(CP先生)が提案してくださいました。

特色は、生徒全員が何らかの役割を担い、生徒同士の話し合いで役割を分担したことです。クイズを作る生徒、具材を持ち寄る生徒、パワーポイントで説明する生徒。
そして、料理を作る生徒。準備万端、授業開始です。

早速クイズから。

問題の選択肢を黒板に板書、そのうえで出題しました

質問:バインミーのパンは、どこの国のパンに似ていますか?
答え・・・フランス
質問:フランスパンと何が違いますか?
答え・・・ア)長さと形が違う
       (短くて、細い)
     イ)フランスパンより香ばしい
       (小麦の香りが引き立つ地元産を使っている)

バインミーのパンは19世紀にフランス人が持ち寄り、ベトナム人が好みに応じてアレンジしたのだそうです。そして、表面はカリッ、中はしっとりとしたバインミーならではのパンに仕上がったのだそうです。

次は具材の説明。画面に『肉とか、パテとか、卵とか、ほかの材料を追加できる空の腸です』とあります。

パワーポイントに日本語も書き込み、わかりやすくしています

バインミーは、パンに具材を挟みます。具材の組み合わせによってボリュームも味も楽しめる、そこが人気の秘訣です。パンの中は「空の腸」?発想が面白い!

いよいよ作ります。授業中にバインミーが食べられるとあって、入れてほしい具材の注文でにぎやかになってきました。店先と同じ光景です。

具材がたっぷり詰まったバインミーににっこり

まず、パンの中にバターを塗り、パテ(豚肉をベースにしたペースト状のもの)や香辛料、マヨネーズなどを塗ります。その上に野菜や香草、さらにハムや焼肉、卵焼きなどをのせ、レンジでチン!
バインミーは、大手チェーン店のハンバーガーの値段のおよそ半額。
だからでしょうか、フエには、アメリカ資本のハンバーガーショップがありません。
バインミーの根強い人気を示しています。

みんなで「いただきます」のポーズ!んん。美味しい

感激したのは、「先に食べてください」と言って渡してくれた生徒たちの優しさです。
「いただきます!」んん、おいしい!OKマーク。生徒たちも「いただきます!」
バインミーの人気の秘密は、目の前でわいわい言いながら作り、わいわい言いながら食べる。それって、おしゃべり好きなベトナム人に合っています。なるほど、美味しく勉強させてもらいました。

担当CP Chau (チヤウ)先生
Writer
ベトナム フエ
肥土 貴美男さん

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