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日本語パートナーズに聞く! タイの身近なアート!

タイ

タイの身近なアート!

海外へ行くと、現地の人が普段何気なく使っているもの、やっていることにアートを感じることがあります。現地にいる日本語パートナーズは、どんなアートを紹介してくれるでしょうか。

 タイ

人物写真

日野友香さん (派遣先:タイ プレー県)

タイの各地には地獄寺と呼ばれるお寺があります。 ここ、プレー県にもあるという情報を聞きつけて行ってみました。 そこで見たものは、アートと呼ばなければおさまらない……阿鼻(あび)叫喚の世界。

「神様に逆らうとこうなってしまう」と、子どもたちに教えるためのお寺だそうです。 子どもに見せる範囲を超えていて、トラウマになりそうなので、アートということにしておきたい。

※タイ、プレー県の地獄寺の画像を紹介します。ややグロテスクなので、閲覧にご注意下さい。

地獄におちた人たちを表現したオブジェの写真1
 タイ人が思い描く地獄では、このような拷問が待ち受けているらしい
地獄におちた人たちを表現したオブジェの写真2

 なかなか直視できません

地獄におちた人たちを表現したオブジェの写真3

 大人でも怖い……

 

人物写真

岩藤かおりさん (派遣先:タイ サラブリー県)

私の中で、タイのアートと言えばカービングです! カービングとは、細いナイフ1本で果物に立体的な装飾を施すタイの伝統文化です。その歴史は、700年以上前のスコータイ王朝にまでさかのぼり、宮廷料理を飾るために果物に彫刻を施したのが始まりと言われています。

タイでは、学校の家庭科の授業でカービングを習います。「そんなに不器用な方ではないし、日本の飾切りはできるから、タイのカービングもできるはず!」と、生徒に交じって、意気込んで私も挑戦しましたが、結果……

全くできない! 惨敗です!

そんな私を尻目に、すばらしい作品を完成させていく生徒たち! 本当に器用です! 「สวย มาก (suai maak =とてもキレイ)」

平面的な日本の飾切りに対して、立体的な完成度や切り口の美しさまで考えてカットしていかなければならないタイのカービング。本当に奥が深いです! もともとは果物で行われていましたが、今ではお土産用のソープカービングも人気があるそうです。帰国までに絶対に習得したいタイ・アートです。

手のひらに乗せた三つのお花のカービング作品写真
すごい! 生徒たちのカービング作品
葉っぱの形のカービング、大きなフルーツに彫られたカービングの写真

 立体的で細やかな装飾は、まさしくアート!

 

人物写真

岡田春奈さん (派遣先:タイ ウッタラディット県)

アートだなあ、と思うものは生徒の作品です。 タイの生徒は美術がとても得意。 小さい頃から作品の特訓を受けているそうです。 先日、お正月にちなんで年賀状を書く授業をしたところ、 期待以上の作品ができあがってびっくり! 日本では、パソコンで作成するのが一般的ですが、 こんな心のこもった年賀状が届いたらうれしいですね。

カラフルで丁寧に描きこまれたイラストの年賀状の写真
 生徒たちが作成した2015年の年賀状
リアルに描かれた羊の絵の年賀状の写真。「あけましてあめでとうございます」と書かれている

 「あめでとう」はご愛嬌!

 


それにしても、タイの地獄寺の恐ろしいことといったら! 悪いことをするとこんなに恐ろしい目に遭うのだと、文字が読めない子どもでもわかるようにと作られたものだそうです。お寺によっては、天国と地獄の両方が作られていたり、お金を入れると拷問されている像が動く仕掛けがあったりと、さまざまな地獄寺がタイ各地にあります。

カービングと年賀状からはタイ人の手先の器用さが伝わりました。職人ではなく、普通の学生が作れることが、驚きです! それだけ生活に根差した文化だということが分かります。こんなに美しくカービングされていたら、食べるのがもったいないですね。手書きの年賀状も、すばらしい作品でまさしくアートを感じます。

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