インドネシアのクラブ活動
中学、高校時代を振り返ると、「クラブ活動に打ち込んだ記憶でいっぱい……」なんて人もるのではないでしょうか。アジア諸国の学校でも、やっぱりクラブ活動は盛んです。インドネシアで活動している日本語パートナーズが、民族色豊かなクラブ活動をリポートします!
インドネシア
若松 摩吏奈さん (派遣先:インドネシア 西ジャワ州)
私の赴任している高校には、舞踊クラブがあります。 十数人の女子生徒が、毎週金曜日の放課後、空き教室で踊りを練習しています。
初めて練習を見に行ったときは、驚きました。 女の子たちが一列に並んで、優雅に両手を合わせたり、ポーズを取ったりしているかと思うと、突然甲高い大きな声を発して、手を床に打ち付けはじめます。だんだんとテンポも速くなっていきます。 叫ぶような掛け声は不意打ちで、心臓が止まるかと思いましたが、エキゾチックで、美しい踊りでした。
彼女たちは、学校行事などで踊りを披露するほか、先生の身内の結婚式にも招かれていました。
大野 渚美子さん (派遣先:インドネシア 西ジャカルタ)
私の学校では伝統文化に関する教育がとても盛んです。音楽の授業では教科書に載っている曲を演奏するのではなく、自分たちの選んだインドネシア各地の伝統的な踊りを練習して発表する取り組みをしていました。地方ごとに異なった豊かな伝統文化を有するインドネシアでは、高校教育でもその継承を大切にしているようです。音楽の授業だけでなく、伝統楽器「ガムラン」を演奏する授業やクラブ活動もあり、ボゴールの地域語であるスンダ語の授業は必修科目です。
「博物館で見学したりプロのそれを鑑賞したりするだけでなく、実際に「自分たちでやる」ということはきっと何年後も彼らの記憶に残るでしょう。学校の授業やクラブ活動で自国の伝統芸能や言語を学ぶ機会を多く与えられるインドネシアの高校生をうらやましく思いながら、校舎に響き渡るガムランの音色に耳を傾けます。
音楽の授業で北スマトラ・アチェの「サマン」というダンスの衣装に身を包んだ生徒たち
2人の日本語パートナーズが紹介してくれたクラブ活動は、どちらもインドネシアの伝統文化を色濃く反映したものでした。伝統楽器や民族舞踊を学校で学ぶことができることは、うらやましいですね。大野さんのリポートにもありましたが、伝統文化が学校生活の一部に組み込まれることで、より身近なものとなり、継承へとつながるのかもしれません。
今回は文化系のクラブ活動を紹介しましたが、体育会系のクラブについてもいろいろ気になりますね。