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ガイドブックにないまち、パトゥムターニー

派遣先がパトゥムターニー県だと知った2年前の率直な感想が、「どこだろう……」だった。図書館で借りたタイに関する本にも、「地球の歩き方」といった主要なガイドブックにも載っていない。インターネットで調べれば、かろうじて断片的な情報はわかった。バンコクから近いこと、大学の多い学術都市であることなど。でも、その土地で自分が暮らすイメージのわかないまま、昨年11月に私はパトゥムターニーの地を踏んだ。

実際に生活してみて、私はすぐにパトゥムターニーが大好きになった。学校やアパートの近くを流れる雄大なチャオプラヤ川。一日の終わりに夕食を買い求める人でにぎわう市場。

現地で活躍する日本語パートナーズの写真1
学校の船着き場。対面授業期間は生徒と船で通った

中でも特に気に入ったのは、毎晩大音量でタイポップスを流すアパート向かい側のバー。それから、よくランニングをした近所の公園だ。
日本だと騒音問題に発展しそうだが、タイの人たちはおおらか。私もバーが流す音楽や、たまに開催されているらしいミニライブ、誰かのために歌われたハッピーバースデーを子守唄にして眠りに就く日々だった。聞いているうちにタイポップスがどんどん好きになり、生徒に「この曲のタイトルは何?」と教えてもらうこともあった。

現地で活躍する日本語パートナーズの写真2
アパートのベランダから見える景色。この時は地域一帯が停電して業者が作業していた

近所の公園では、派手な音楽に合わせて踊るご婦人方の姿に励まされながら、一生懸命に運動不足の体を動かした。公園のランニングコースには何匹も犬がいて、我が物顔で道の真ん中に寝そべっている。現地の人も私も、その横を肩身の狭い思いをしながら通り抜けていくのだ。犬たちのふてぶてしさがなんともかわいかった。木にはリスや鳥のために果物などを入れたバスケットがぶら下がり、動物に優しいタイ人の気質が垣間見えた。

現地で活躍する日本語パートナーズの写真3
ランニングに最適な近所の公園

近所にはカオマンガイと日本風照り焼きヌードルのお店があり、そこの店主の方とも仲良くなることができた。日本に4年住んでいたという彼女は日本人である私をとても歓迎してくれて、たくさん日本語で話をした。帰国後も連絡を取り合っている。
パトゥムターニー。ガイドブックには載っていないまち。でも、私がタイで一番大好きなまちだ。

現地で活躍する日本語パートナーズの写真4
仲良くなった店主さん。料理の味もとてもおいしい!
Writer
タイ パトゥムターニー
吉村 愛子さん

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