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「ワイクルーの日」に思うこと

私が今お世話になっている学校には、今まで日本人のネイティブスピーカーが来たことはないということでした。そのため派遣先校の先生も生徒も初めは緊張した様子でしたが、今では元気に「おはようございます」と挨拶をしてくれます。日本語学科の先生だけでなく、他教科の先生も会うたびに「ごはんを食べましたか?」と気にかけてくれます。

派遣先校の先生。元気な先生方と楽しく過ごしています。

過去の日本語パートナーズからの寄稿にもありましたが、私からも「ワイクルーの日」(先生の日)についてお話しします。毎年6月16日は生徒が先生へ感謝を伝える日です。優しさに溢れるタイならではの文化です。本来であれば大きなブーケを作り、全校生徒が体育館に集まって行う行事ですが、今年度本校では規模を縮小して行いました。

教室で行われたワイクルー

今年は教室で実施しました。

生徒に言葉をかける先生

どんな言葉をかけているのでしょうか。

生徒が1人ずつ先生に花を渡します。中にはスマートフォンで花の写真を用意する生徒もいます。その時に、生徒の手を握りながら、先生が生徒に労いの言葉をかけている様子がとても印象に残りました。生徒が先生に感謝を伝えるだけではなく、先生もまた生徒の成長を願う大事な日なんだなと、参加させてもらうことでわかりました。

こういった文化があることは赴任前から知っていましたが、実際にタイに来なければその本質を知らないままだったと思います。私も見よう見まねで「勉強がんばってください」「元気に過ごしてください」と声をかけました。また、私がここにいられるのは生徒たちの存在があってこそだなと、こちらからもお礼を伝えました。日本語ではありましたが、その思いが少しでも生徒に届いているといいなと思います。彼らのサポートができるように、私もがんばらねばと身が引き締まる思いをした1日でした。

Writer
タイ サムットプラカーン
石井 亜矢子さん

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