6月初旬からの1ヶ月間はイスラム教徒のラマダンの期間に入り、初めてラマダンを経験した私にとってはまさに“とまどい”の日々でした。通常40分間の授業も35分~30分間へと短縮され、先生も無理に授業を進めることを避け、ワークシートや文化紹介の授業へとスイッチ。皆、笑顔はあるものの、静かな校内でした。そんな中で行った文化紹介をいくつか紹介します。
活動後半にやってみたかった“じゃんけん”を全学年に紹介しました。
じゃんけんは、楽しく日本語を口にできますし、簡単な“ペアでの活動”だと思ったからです(マレーシア版のじゃんけんを生徒が私に教えてくれたのも大切なきっかけでしたが・・)。これまでは“ペア活動”の場が少なく、CP(カウンターパート)からの希望でもありました。
続いて“あっちむいてホイ!”
これが想像以上に盛り上がり、大人気になりました。大声で流暢に、そして自信満々に続ける生徒。興奮する生徒の姿にCPが笑い転げる程でした。普段はあまり目立たない女子生徒がいましたが、彼女が最強のパワーを発揮し皆仰天です。以後、クラスのムードが変わったとCPは言います。
さて、ペア活動に慣れたところで、次は風呂敷の文化紹介です。短時間で出来る物を紹介しました。
“真結び”!これができればアレンジ次第で何でもOKです。
日本の手品と称し“真結び”をバックミュージック(私の即興ですが)付きで紹介。
ペア活動での文化紹介に、とまどった生徒もいるかもしれません。同じ価値観などありませんから、とまどうことは当たり前です。私がラマダンにとまどったように、一つの文化の側面に出会ったとき、とまどいを感じてもいいんだと思いました。それは体験したからこそ感じるもので、経験しなくては“とまどい”は生まれません。
文化紹介を通し、私自身、貴重な経験ができたことに感謝します。