私が通っているファンチャウチン高校の生徒たち（10～12年生）が、授業で私のためにダナン紹介をしてくれました。各グループごとに模造紙を使ってテーマに沿った文章を書き、写真や絵を載せています。そして1グループ3～5分間の発表をしてくれました。どのグループも力作ぞろいで、とても上手な手書きの絵を描いてくれました。発表も原稿を見ないで、立派なプレゼンをする生徒もいました。なかには本物の食べ物も用意してくれたグループもありました。
ベトナムが初めての私にとって、ダナンのことがよくわかる発表でしたが、何より生徒たちの気持ちがとてもうれしかったです。テーマは地元の食べ物や有名な観光地などでしたが、その中に五行山（Marble Mountain）の紹介がありました。今回はダナンが誇るパワースポット五行山にまつわる報告をします。
私は奈良市出身ですが、ご存知のように東大寺があります。752年に聖武天皇によって大仏が作られました。実は大仏開眼法要の時にインド僧の菩提僊那と共に林邑僧・仏哲が参列したと記録されています。この「林邑」とはベトナムのことだと言われています。仏哲は舞楽や伎楽を初めて、ベトナムから日本に伝えたと言われているのです。この事実は日本とベトナムの交流の深さを物語るもので、“日本語パートナーズ”として赴任している私にとって、1300年の時を超えた歴史のロマンを感じることです。
また、今回ご恩返しということで、五行山にある観世音寺に東大寺より観音像が送られました。10月30日に奉納式が行われ、これには“日本語パートナーズ”ベトナム2期の阿部道弘さんも日本から参加されました。
私は、今回生徒たちが作った模造紙を日本に送り、日本の高校生にもベトナム文化を知ってもらいたいと思っています。そして、日本の高校生が作った日本紹介の作品をベトナムの高校生に見せ、高校生による新たな日越交流の歴史の一歩を開く、お手伝いをしたいと念願しています。
