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ギャップから感じた戸惑いと基隆の温かさ

様々な感情と向き合いながら過ごしてきた1か月間。戸惑うことばかりの毎日の中で、台湾北部の港町基隆でたくさんの素敵な出会いがありました。

街並みの写真
基隆市の代名詞。港のから見えるKEELUNGの文字

台湾=親切、日本語が通じる
旅行で台湾を訪れたことがある私自身も、そんな気持ちでやってきました。そのイメージとのギャップが今回のテーマです。

台湾には様々な民族の方がいて、様々な言語が飛び交っています。公用語は中国語(台湾華語)で、繁体字と呼ばれる日本の旧字体とよく似た文字が使われています。そのため、文字は理解しやすいのですが、発声は発音と合わせ音程によって意味が変わる声調というものがあり、中国語初心者の私にとってはかなりの難関です。
この声調を伴い発せられた一言が、私には衝撃でした。日本人は聞き返すとき「え?」と言います。これが台湾では「啊?(あ”!?)」なのです。語尾が上がるため、怒られている感覚に陥ります。それに加え、表情から感情が読み取れません。決して怒っているわけではありません。ただ、旅行では大都市や有名観光地を回り、ガイドブックに載っているような有名店に入っていた私。そこには日本語のメニューがあり、日本語を話す店員さんがいます。日本語のメニューがない場合でも、紙に書けば注文できてしまいます。

注文用紙の写真
大衆食堂でよく見られる注文用紙。ここに正の字で記入して注文する

しかし観光地から一歩離れると、旅行とは少し違う姿、ありのままの暮らしが見えてきます。注文ができない。お店に用紙がない。中国語で言ってみても、「啊?」と聞き返される。メニューは店主の頭上にあるので指差しもできない。街では日本語も英語もほぼ通じず、途方に暮れていた私。

食堂の様子の写真
忙しそうに動き回る店員さんと上にかかるメニュー表
写真付きメニュー表の写真
発音難しい。という私のために、「これを見せなさい」と、面識もほとんどない近所の方がわざわざ作ってくださった写真付きメニュー表
市場の野菜売り場の写真
いつも助けてもらっている近所の方が、市場での買い物の仕方を教えてくれる

そんな私に救いの手を差し伸べてくれたのが、CP(カウンターパート)や学校の先生方、近所や地域の方々、生徒たちでした。

折り紙を折る生徒たちの写真
基隆女子高校の生徒たち。クラブでの折り紙の様子。学び始めたばかりの日本語で、恥ずかしがりながら話してくれる。生徒のその一言一言がうれしい。
プロジェクターでアニメ映画を映して鑑賞する生徒たちの写真
巡回校光隆高校の生徒たち。3年間日本語を勉強した成果を「アフレコ大会」で披露予定。仲間に入れてくれてありがとう。一生懸命な姿が本当にかわいい。一緒にがんばりましょう!
橋本さんと先生と日本語パートナーズの写真
いつもアドバイスをくれるCPの紀先生と台湾1期の斎藤さんと
鍋パーティの記念写真
お世話になっている職員室や教務の先生方。鍋パーティーに誘っていただきました。写真に載っていない先生方もいつも助けてくれます。みなさん温かい

基隆の方々の温かさに支えられて毎日を過ごしています。現地の言葉でお礼を伝えたい。この気持ちこそが語学を学ぶ第一歩なのではないかと感じています。
謝謝大家!(みなさんありがとう)

Writer
台湾 基隆
橋本 奈実さん

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