高校1年生の日本語クラスにて。
先日、ひらがなの授業中に面白い発見がありました。
「はるか先生、台湾では自分流にアレンジした文字が美しいという考え方もあるんですよ。」
と、いいますと?
「漢字を教科書みたいに書くことは小学生でも出来る。そうじゃなくて少し崩して書いた方がオリジナリティがあって「上手だ」と言われます。」

結構、衝撃でした。
日本だとノートや黒板でも、丁寧に読みやすく書いた文字の方が綺麗だと言われる気がしたからです。
「ん~、でも少しくらい流れるように書くのも“味がある”と評価されているかも。特に名前の場合はサインみたいに書く人も多いよなあ。」
と考えを巡らせているうちに教室がざわついてきました。
「先生、彼がこのクラスで一番字が上手だと思います!」とのこと。
そこでその生徒にお願いして、ノートに私の名前を書いてもらいました。

うん、確かに。しっかりと綺麗に書かれていてオリジナリティがある!
何気なく頼んでみて、ありがとうと受け取ったけれど彼はとても緊張していた模様。
そうだ私は……つい生徒の気分で盛り上がってしまいましたが、逆の立場で考えればそりゃあ緊張しますよね。でもありがとう!私は嬉しかったです。
授業が終わった後、数人の生徒が私のもとへ来て「はるか先生の字も書道みたいで綺麗です。」と日本語で話してくれました。あ~、なんて優しい子たちなんだろう……。
異文化も体感しつつ万国共通である優しさにも触れた日のことでした。