ジャカルタのすぐ南に位置する「デポック」という町の2つの高校に派遣されております、金森です。スーパーマーケットが大好きで、野菜や果物などを眺めに、毎日のように通っております。
インドネシアの高校生たちに、日本の味を伝えようと、ぬか漬けを準備しました。 「ぬか」は、日本からの持ち込みです。インドネシア料理は辛いものが多いので、唐辛子は日本から持参しませんでした。しかし、何件スーパーを回っても、乾燥した唐辛子が無い。不安ながら、生の唐辛子での挑戦です。しかし、どれを使えばいいの??と色とりどりの唐辛子を前にウキウキしちゃいました。
今回漬けてみたのは、きゅうりとなすです。きゅうりはインドネシアのものと、日本のものと2種類売られています。日本のきゅうりの方が大きいですが、重さ当たりの価格は同じくらいです。なすは色が薄くて、硬いです。
生徒には、「ぬかみそ」を見せて、ニオイをかいでもらいました。遠慮してなのか無反応でした。なすはうまく漬からなかったので、きゅうりだけを生徒たちに洗って、切ってもらいました。あらかじめ、「日本人でも、ぬか漬けが苦手な人は多い」と伝えました。
そして、試食開始です。生徒の表情がなんだかおかしい。ショックなほど大不評でした。私としては、少しピリッと辛くて塩気のある「ぬか漬け」は、きっとインドネシアで受け入れられると思っていました。おいしくなくても「おいしい」と言ってくれるインドネシアの方たちですが、今回ばかりはおかわり拒否です。私としては、準備期間が長かったのと、毎日の手入れもあって、さすがに落ち込みました。
一方、なぜか、先生たちには大好評だったのです。「サンパル(唐辛子の調味料)をつけて食べたい」という声が、何人かからあがりました。そして完売です。
「ぬか漬けは大人の味だから、生徒に不評でも仕方ない……」と自分の中で締めくくりました。