今月の授業では、日本文化紹介として書道を体験してもらいました。もちろん、日本語教育の授業の一環ですので、日本語も使ってもらいました。
日本語で自分の名前を書きましょう。カタカナで。まず、書道の用具の日本語や筆の持ち方、心構えなどを説明します。その上で、CP(現地日本語教師)とNP(日本語パートナーズ)の私が自分の名前をカタカナで書いて見せます。
そして、お手本を書いてほしい人ー?と聞くと、ほとんどの生徒が手を挙げます。そこで、一言。「日本語で、何と言えばいいかな?」とCPが尋ねます。今までに習った日本語を駆使して、一番積極的な生徒が何とかたどたどしくも、日本語で言い出します。「すみません、私の名前を書いてください。私の名前は○○です」と。 いやぁ、うれしいです。思わず笑顔が弾けます。
喜んでカタカナで名前を書いてあげました。その後も、次々と生徒は「名前を書いてください」とやってきました。1クラス32人。日本語が苦手な子は、友達に付き添われながらやってきて、「お名前は、書いてくだ……、ギャー」とか言って間違えてまたやり直します。私も日本語を手助けしながら、何とか「私の名前を書いてください」と言えるようになります。もう、ホントにかわいい。
私も書道を教えたのは初めてでしたが、さすがに32人×6クラスにカタカナの手本を書くと、結構疲れました。でも、日本語の言い回しを直して会話しながら、たくさん名前を書いて気分も良くなりました。
書道の道具は国際交流基金ジャカルタ日本文化センターから借りました。数に限りはありますが、書道セットと筆や硯に半紙も揃えてくれます。クラス全員に筆が行き渡るといいなどの贅沢は言えません。コピー用紙の裏紙を使ったりして、生徒は一生懸命、習字の練習をしてくれました。最後に、1枚だけ日本製の本物の書道半紙で清書をしてもらいました。