いつもは静かな田舎の街、ナコンタイが11月の1週間だけとても賑やかになります。それが、「パクトンチャイ」と呼ばれる伝統的な行事です。
ナコンタイは英雄であるポークンシーインタラーティットが生存した場所です。ポークンシーインタラーティットはスコータイ朝の初代国王であり、タイで最初の国王として、ナコンタイの人々から非常に尊敬されています。
パクトンチャイの期間は、ポークンシーインタラーティットの記念碑がライトアップされ、記念碑の周りには多くの屋台が出店します。
今年は11月10,11日の2日間、ポークンシーインタラーティットを描いた演劇を記念碑で行いました。
11月11日のロイクラトン(灯篭流し)の日の早朝には、多くのナコンタイの人々がカオチャーンルーアンという山に登ります。これも、パクトンチャイの風習です。
ポークンシーインタラーティットが生きた時代は、カンボジアとの戦争の時代でした。彼は、タイ人であることを誇示するために白い旗を掲げました。ナコンタイの人々は、彼の功績を思い出すとともに、災害が起きないように祈願するために、山の頂上に白い旗を掲げます。
パクトンチャイを通して、ナコンタイの人々がいかにポークンシーインタラーティットを尊敬しているのかが伝わってきました。特に、演劇の最後の「ポークンシーインタラーティットがいなければタイは存在しない」という台詞は、とても印象深いものでした。