私は鉄道が好きで、よく鉄道に乗って旅行をしたり、写真を撮ったりします。現在私はジャカルタ首都圏のボゴール県に派遣されているのですが、ここにはJR東日本や東京メトロ等で活躍していた日本の中古電車が多数走っています。
私の派遣先ボゴールを快走する東京メトロの中古電車を、休日に撮影しました
私は10年前の2012年にジャカルタを訪れたことがあり、当時は冷房のない電車がドアを開けて走っていたり、ラッシュ時には乗りきれないほど多くの人が電車の屋根に登ったりすることもありました。多数の乗換客が乗降するマンガライ駅であっても跨線橋がなく、列車が到着するとホームからホームへの移動に多数の乗客が線路を渡る姿もよく見られました。
今では日本の駅と見間違えるような通勤ラッシュ風景が見られます
この写真のように駅に隣接する線路市場もありましたが、現在このような光景は見ることができません。私は今回のNP(日本語パートナーズ)活動においてインスタグラムを活用して生徒と交流しており、この写真を紹介したところ生徒から色々な感想をもらいました。高校生にとって10年前と言えば小学校に入学する前で、一昔前のジャカルタの風景も新鮮だったようです。
10年前にあったDuri駅の線路市場は消え、近代的な駅に生まれかわっています
そして文化紹介の授業においては、ジャカルタで活躍する日本の中古電車について、私が独自に作成したスライドに基づき説明しました。こちらが一方的に説明するだけだと単調になるので、なるべく質問・クイズ形式にするなどの工夫をしました。例えば①現在ジャカルタで何両の中古車両が活躍しているか ②製造後何年経過しているか、等を質問し考えさせることによって、生徒の興味を引くことも重要です。(※正解は文章の最後をご覧ください)
その上で、日本とインドネシアの関係について考えてもらったり、日本の鉄道や交通機関に関する質問等に答えたりしました。文化紹介というとまず書道や浴衣などが考えられますが、このような自分の趣味・得意分野を生かした活動を組み入れることも有効ですし、社会経験があるシニアNPならではの活動だと思います。このような方法で日本を知ってもらい、同時にNP自身を知ってもらうことを意識しながら、引続き残りの派遣期間を過ごしていきたいと考えています。
スライド「日本から来たジャカルタの電車」の一部
なお、写真は友人である高木 聡 様 (ダルマプルサダ大学)からご提供頂きました。
※正解:①約1,000両 ②約30~50年