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日本語パートナーズ短期派遣 ―フィリピン短期(1期)グループ②活動報告―

日本語パートナーズ短期派遣事業は、派遣先ごとに異なるニーズに対応するため、地域・対象者等を限定したうえで募集を行っています。

今回のフィリピン短期(1期)では、過去に日本語パートナーズとして派遣された経験を持つ方々の中から選考を行い、8名1グループとして派遣しました。現地では4名ずつの2グループに分かれ、首都マニラとダバオを中心に、中等・高等教育機関や日本語教育機関等で日本語を学ぶ生徒等との交流を深めました。

日本語パートナーズフィリピン短期(1期)グループ②
鎌田淳子、中田有紀、桝満明佳、吉田優香里

Magandang hapon(タガログ語で「こんにちは」)!
私たちは、日本語パートナーズ(以下NP)フィリピン短期(1期)グループ②です。
2023年10月18日から27日までの10日間、フィリピンのマニラとダバオの中等・高等教育機関、送り出し機関、日本語教育機関等で日本文化紹介の活動に取り組みました。炭坑節や『ダンシング・ヒーロー』の盆踊り、風呂敷、お守りづくり、茶道、浴衣の着付けなどを紹介しました。

各派遣先校での活動の様子、印象に残ったこと・気づきがあったこと

フィリピンの生徒たちは授業前の挨拶の時から元気いっぱいで、私たちも嬉しく明るい気持ちで活動ができました。盆踊りの授業では炭坑節に加えて、『ダンシング・ヒーロー』の盆踊りに挑戦してもらいました。テンポの速い曲なので生徒たちが楽しめるか少し不安だったのですが、とても吸収力が早く「Hey!」という掛け声もかけながらノリノリで踊ってくれました。どの派遣先校の生徒たちも「初めてのことであったとしても果敢に挑戦する姿」が印象的で、忘れることができません。今回のフィリピン派遣では、私たちNPの方が生徒たちから多くのことを学ばせてもらったと改めて感じました。

文化紹介「風呂敷」の様子

文化紹介「茶道」の様子

文化紹介「お守りづくり」の様子

活動で工夫をしたこと、苦労したこと

活動で主に工夫をしたことは、以下の2点です。

①現地の言葉で挨拶をすること
単に短期NPが日本の文化を教えるのではなく、フィリピンとの相互交流・理解を深めたいと考えていたため、マニラではタガログ語、ダバオではビサヤ語で挨拶をしました。

②簡単な日本語を繰り返し使うようにしたこと
例えば、盆踊りでは道具を用いませんが、手、足、右、左など簡単な日本語をまずは教え、それを踊りの練習の際にも繰り返し使うようにしました。また、「すごい」や「できた」などの褒める言葉もたくさん使いながらコミュニケーションをとりました。

どの学校でもフィリピーノホスピタリティー(フィリピン流のおもてなし)の心や気持ちがとても強く、派遣先校に到着するやいなや「歓迎会」が行われることが多くありました。歓迎会では、学校の校長先生や語学の先生からの挨拶だけではなく、生徒たちが日本の歌やダンスなどのパフォーマンスを披露してくれました。
歓迎の歌や踊りに「この日のためにたくさんたくさん練習してくれたんだ……」と思うと、生徒たちの努力にうるっときてしまう時もあり、その表現力に毎回感動しっぱなしでした。生徒や先生方、保護者の方、ありがとうございました。
とても感動的で嬉しい反面、その分、当初予定していた時間よりもずれてしまう場面もあり、実際の文化紹介授業の時間配分には苦労しました。今回は、派遣メンバーが全員長期NP経験者でしたので、NP全員で時間や内容の調整を都度行いながら活動することで乗り越えました。

この活動を今後どのように活かしていきたいか

今回のプログラムでは、フィリピンの多様な文化を感じながら多くの生徒の皆さんと交流することができました。特に、100年以上前から日本人と縁の深いダバオでは日本との繋がりや歴史を感じることができました。
活動期間中は、タイトなスケジュールの中、なかなかSNSでフィリピンについて発信することが難しかったので、帰国後もこの経験を発信していきたいと思います。また、先生方や生徒たちとSNSの連絡先を交換することもできたので、これからもSNSを通じた交流をしていきたいと思います。

フィリピンの醍醐味、面白さ

フィリピンの醍醐味、それは何といっても多彩な文化です。7,000以上の島々が点在するフィリピンでは、島の数だけ伝統や文化があります。実際に、派遣前半のマニラ(Manila)とダバオ(Davao)では街の雰囲気だけでもガラッと変わることを実感しました。特に、活動期間後半に派遣されたダバオでは、生徒たちによるフィリピンの伝統的なIdudu (イドゥドゥ)、Chotis (シュティーズ)、Janggay(ジャンガイ)、Sua-Sua(スワスワ)の4つのダンス発表がありました。農作業をしている様子や、やがて夫婦となり子どもを産み育てていくという民族の暮らし等、生活をストーリー性のある動きで表現した踊りや、ヨーロッパの影響を受けて醸成されたダンスを見ることができました。本派遣で一番「フィリピンの文化」を肌で感じることができた瞬間であったと思います。

フィリピンの伝統的なダンス「Idudu (イドゥドゥ)」を踊る生徒たち

フィリピン短期(1期)グループ②メンバーとダバオ高校の生徒たち
Writer
フィリピン
日本語パートナーズ フィリピン短期(1期)グループ②さん

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